2024年は多くの国で観測史上もっとも暑い夏と言われました。去年の今頃はウズベキスタンの首都タシケントにいて、気温が40度に迫るなか、連日連夜の停電にもうギブアップ寸前だった自分。食欲もなくなり、麺ばかり食べていました (⇒コチラ)。
今年の夏は日本で快適に過ごせるぞと、ウキウキしながら帰国しましたが、梅雨もあったんだかなかったんだか、6月からもうだいぶ暑くなってしまい、今や「災害級の猛暑」などという物騒なワードがニュースで飛び交う毎日です。
日本でこうならたぶんウズベキスタンはもっと暑いだろうと考えると、やはり日本にいて良かったとは思います。それに、この季節はいつも麺を食べたくなりますが、やはり日本の冷やし中華は格別だなあと、しみじみそう思う今日この頃です。
冷やし中華@日本
冷やし中華は中国から伝わった料理だと思っていましたが、どうやら中国料理をもとに日本で作られた料理のようですね。なのでまったく同じものは中国にはないそう。日本の典型的な冷やし中華は次のようなものでしょうか (最近食べたもの:福来源、金泉軒、龍宮亭)。



甘酸っぱい醤油ダレに細くて黄色い中華麺、トッピングは細切りのハムまたはチャーシュー、きゅうり、錦糸卵が定番で、あとはお店によりけり。練り辛子は必須かな。どこで食べても似たような味なので、安心していただくことができます。
きゅうりは相変わらず苦手ですが、冷やし中華の細切りきゅうりならまああってもいいかなくらいの気構えはできています。なくてもぜんぜんかまいませんけれど。
醤油ダレの他に、ごまダレもありますね。自分はどちらが好きかと考えると、ごまに魅力を感じつつも、よりさっぱりといただける醤油ダレの方をつい選んでしまうかな。ごまダレも濃厚で美味しいですけどね。日本のものは麺にも絡みやすいですし。

こちらは冷やし中華ならぬ冷やしラーメン (一番亭)。冷たいスープのラーメンです。鯛の旨味たっぷりの和風スープに瀬戸内レモンのまろやかな酸味が加わって、実に爽やかな一杯でした。これ (冷やしラーメン) で今年の夏は乗り切れると確信しましたよ (次は自分で作ります!)。

日本の気候風土 (蒸し暑い夏) に合わせて発展したこともあるのかもしれませんが、とにかく日本の冷やし中華・冷やしラーメンは素晴らしく美味しいです。では続いて、昨年までウズベキスタンで食べていた涼麵・冷麺をご紹介。
涼麺・冷麺@ウズベキスタン
エアコンのないタクシーにあたってしまい、窓全開で7月の熱風をもろに浴び続け、グロッキー気味で入店したお店「バンブーヌードル」。メニューを見ると涼麵がありました。タレは麻醤か香辣のうち (漢字表記)、ごま+醤油を想像し麻醤にしました。
しかし出てきたものは、ごまダレというか濃いごまペースト。1本がめちめちゃ長い手延べ麺は茹で上がりに油を絡めてないためくっついていて、ごまダレも水分が少なめでぜんぜん麺に混ざりません。
麺をひと口分、箸で持ち上げようとすると、麺全体が持ち上がってしまい、食べるのに難儀しました。お皿の見た目は彩りもよく涼しげで、食べる前は期待が高まりましたが、いざ食べてみるとがっかりというか、疲れました。味もちょっとごまが強すぎて苦みが目立ったし。


こちらは「中華牛肉面」でいただいた牛肉涼麵。ラー油まぜそばですね。涼麵と言いながら冷たくはありませんでした (麺はほんのり温かい)。味はよかったです、上のごまダレの涼麵よりはよく混ざったし。あ、もちろんきゅうりは残しましたよ。なんですか、この大きめカットは。


中国東北料理のお店「ハルビン」の油泼面。涼麺を期待して頼みましたが、これも冷たい麺ではありませんでした。茹でたての麺に香味油を混ぜたシンプルな料理で、熱くはないけれど温々。それよれ何より、きゅうりが苦手な自分には見た目が地獄でした。


同じくハルビンの、冷麺。ハルビン市は中国東北部、黒龍江省の大都市です。地理的にも朝鮮が近く、食文化も似ているのでしょう、中国料理で冷麺はあまりピンときませんが、ハルビンではごくふつうのメニューのようです。
出てきた冷麺 (東北冷面) がこれ。麺は特製、スープは甘酸っぱく (ただし甘さは控えめ)、具材もイメージ通りの冷麺。たっぷりかかっている唐辛子とパクチーが意外でしたが、これはこれでしっかり冷麺でした。


ウズベキスタンといえば朝鮮冷麺「ククス (ククシ)」。先の大戦中、高麗人がウズベキスタンを含む中央アジアに強制移住させられた歴史があり、彼らとその子孫たちにより冷麺が地域に根づき、今ではすっかりローカル料理になりました。スーパーやバザールでも売られています。

食べるなら、キャラバン、オシュパロフ、チャシュマなど、ウズベキスタン料理店で (夏季限定)。

「アシュリャンフー」はドゥンガン人 (主に中央アジアのカザフスタン、キルギス領内のフェルガナ盆地に居住する中国系ムスリムの民族) の食べ物で、カラコル (キルギス) の名物料理として知られています。
中華料理の「涼粉 (Liangfen/リァンフェン⇒リャンフー)」にラグマンの麺を足してボリュームアップしたような冷たい麺麺料で、スープは甘酸っぱく、まさに冷やし中華。さっぱりしていてツルツル食べられました。


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あらためて見てみると、日本の冷やし中華と向こうの涼麵・冷麺は、やはり別物ですね。比較にならないし、それぞれ美味しさがある、ということ。まあでも、やはり日本でしか食べられない冷やし中華が、自分にとっては貴重です。