静岡ご当地グルメの筆頭、静岡おでん。真っ黒なお汁がよく染みた黒はんぺんに、出汁粉をたっぷりふりかけて食べていると、ああ静岡に帰ってきたなあとしみじみ。
静岡おでんとは:
①黒はんぺんが入っている
②黒いスープ
③串に刺してある
④青のり、だし粉をかける
⑤駄菓子屋にもある
JR静岡駅周辺にはおでん屋 (飲み屋) がたくさんありますが、もともと静岡では、おでんは各地域の駄菓子屋で売られていたもので、子供たちがおやつ代わりに食べていました。
そんな昭和の時代の懐かしい風景も、だいぶ昔のことになってしまいましたが、未だに静岡人にとっておでんは身近な存在です。
■おでん+おにぎり
残念ながら2020年に閉業されましたが、JR静岡駅の南側にあった「まるしまのおにぎり」は、昔ながらのたたずまいを残す店内で、おにぎりとおでんが食べられる良いお店でした。朝食 (ご飯、お味噌汁、おしんこのセット) が300円、おでんはどれでもひと串60円だったんですよね。57年続いたそうです。代わりになるようなお店、どこかにあるのかな。
■おでん+おそば
チェーン店ながらそこらの蕎麦屋よりずっと美味しいと思うのが「鐘庵」(Map)。しっかりした細麺、甘すぎずほどよいバランスのお汁。温かいのも冷たいのも、どちらもとても美味しいです。もちろん、サクサクの桜えびのかき揚げも外せません。
さてこの鐘庵、カウンターの隅に、おそらく県外の人なら違和感を持つであろうものが置かれています。それはおでん鍋。「蕎麦屋におでん?」きっとそう思われそうですが、おでん推しの静岡ゆえ、これもまたアリなんです。
■おでん+ラーメン
JR静岡駅の近くにある昔ながらのラーメン屋「もちづき」(Map) は、ラーメン各種と炒飯・餃子などシンプルなメニューをそろえる、サラリーマン御用達のお店。なんといっても特色は、お店の入口に置かれたおでん鍋。ここはラーメンとおでんを一緒に食べることができるお店なんです。
ラーメンは歯切れのよいちぢれ細麺に旨味たっぷりの醤油スープが絡みつき、「昔ながら」のひと言では片付けられない美味しさがありました。トッピングのナルトも今どき貴重。おでんともども美味しかった。
■おでん+やきいも
静岡駅周辺で地元民に愛されているお店「大やきいも」(Map)。創業からおよそ100年、昔懐かしい店構えで、レトロな店内は昭和中期の駄菓子屋といった風情のお店です。店名のとおり名物はまず焼き芋 (と大学芋) ですが、おでんも美味しいですよ。ここに来ておでんを食べない人はいないのではないでしょうか。
■おでん+かき氷
おでんは駄菓子屋で子供が食べるもの、という文化があった静岡では、駄菓子屋つながりでお店にはかき氷もあったりします。「大やきいも」がその一例ですが、おでんと一緒にかき氷を食べることもできるわけです。
今年も暑い日に行って、冷たいかき氷を、童心にかえってシャクシャクと一心不乱につつきながらいただきました。さすがにおでんと氷を交互に食べるのはちょっとアレな気もしますが、「これぞ静岡」でもあります。
この日、焼き芋はテイクアウトしました (量り売り)。スーパーで売られているものとはまたひと味違いましたね。美味しかったです。