A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

虹の色、太陽の色

これまで中東・アフリカ・大洋州・東南アジア・中央アジアを転々としてきましたが、「色」に対する感覚が意外と異なるのが興味深かったです。

「虹は7色、太陽は赤」というのが日本では一般的な描き方であり、おおむね共通認識だと思います。では、世界ではどうでしょう。ChatGPTに聞いてみました。

虹の色

日本
・色数:7色 (赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)
・備考:せきとうおうりょくせいらんし、で覚える

英語圏
・色数:6~7色 (Red, Orange, Yellow, Green, Blue, (Indigo), Violet)
・備考:ニュートンの時代は7色 (Indigoを入れる)、最近は6色とする教科書も

ドイツ
・色数::5色 (Rot, Gelb, Grün, Blau, Violett)
・備考:橙 (オレンジ) や藍が省略されることが多い

ロシア
・色数:6色 (Красный, Оранжевый, Жёлтый, Зелёный, Голубой, Синий)
・備考:ロシア語では青と水色 (голубой) が別の色とされ、6色になる

中国
・色数:5~7色 (赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)
・備考:古代中国では5色 (五行) で説明されることも

ネパール
・色数:3色 (赤、緑、青)
・備考:民間の感覚では3~4色程度に見えることがある

アフリカ諸国
・色数:2~3色 (語彙が少なく青っぽい/赤っぽいといった表現)
・備考:言語による色の認知の違い

なぜ国によって違うの?
(1) 言語の色名の種類が違う
 色を表す語彙が少ない言語では、虹を多くの色に分けることが難しいです。

(2) 文化的・教育的な影響
 ニュートンの「7色説」はヨーロッパや日本に広まりましたが、他の文化圏では別の捉え方がされてきました。

(3) 視覚的な認識も違う
 虹は連続したスペクトルなので、どこで色を分けるかは主観的です。

※写真上から日本の虹、トンガの虹、フィジーの虹

太陽の色

日本
・色:赤・オレンジ
・背景:「赤い太陽」「日の丸」など文化的に「赤」の象徴が強い (特に夕陽)

英語圏
・色:黄色 (Yellow)
・背景:多くの子供の絵で「黄色の太陽」が描かれる。「The sun is yellow.」と教えられることが多い

ドイツ
・色::黄色 (gelb)
・背景:教育や絵本、童話などで黄色く描かれるのが一般的

ロシア
・色:黄色・白
・背景:「жёлтое солнце (黄色い太陽)」が一般的だが、科学的には「белое солнце (白い太陽)」という表現もあり

中国
・色:赤・金色
・背景:太陽は「陽」の象徴であり、赤や金 (黄金色) が縁起の良い色として使われる

インド
・色:金色・白
・背景:太陽神「スーリヤ」は黄金色の光を放つ存在として描かれる

アフリカ諸国
・色:白・黄色・赤
・背景:地域により異なるが、灼熱の太陽として赤や白に近く描かれることもある

南米
・色:金色・赤
・背景:古代インカでは太陽神「インティ」が赤や金で描かれる

北欧
・色:白・黄色
・背景:冬が長く、太陽が低いため、白くまぶしいという印象も強い

なぜ国によって違うの?
(1) 宗教や神話の影響
 太陽が神格化されている文化では、その色は象徴的な意味を持ちます(例:インド=黄金、インカ=赤)。

(2) 気象や地理的条件
 夕焼けが多い地域では「赤く見える太陽」が印象に残ることが多く、そう教えられます。

(3) 教育や絵本・アニメ
 子どもが見る絵本やアニメで描かれる太陽の色が、その国での「太陽の色」の共通認識になります。

(4) 言語の制約
 一部の言語では「色の表現」が限られていて、「太陽=赤いもの」や「熱い=赤い」とされがち。

※写真上から日本の太陽、トンガの太陽 (暈)、フィジーの太陽 (夕日)

こちらはウズベキスタンの古都ブハラにあるメドレセ。イスラム的装飾では珍しい人面太陽です (偶像崇拝はご法度なので普通こういう描画はしません)。

ちなみにアラビア語で太陽は「シャムス」で女性名詞です。月は「カマル」で男性名詞。この人面太陽も女性っぽい顔?