A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

クロスカブ110黒くま日記(2)スプロケット交換(おまけで東南アジアの風景も)

クロスカブ110 (JA60) の走行距離が1000kmを超えたので、初回点検に出しました。オイル交換をしてもらったので、バイク屋からの帰路はエンジンがそれはもう滑らかに。

慣らし運転が終わったので、ここからはスピートを上げていきます。40km/h走行ではエンジンに余裕が感じられましたが、50km/hだとだんだんしんどそうな雰囲気になり、60km/hではエンジンが唸りを上げているようにも感じられました。

ということで、予定どおりドライブスプロケットをノーマルの歯数14丁のものから、定番の15丁のものに交換しました。後輪のドリブンスプロケットは歯数37丁のままです。

・14丁:37÷14=2.64 (前ギヤ2.64回転で後輪1回転)
・15丁:37÷15=2.47 (前ギヤ2.47回転で後輪1回転)

15÷14=1.07なので、前ギヤが同じ回転数ならだいたい7%スピードが上がる計算。同じ速度なら、前ギヤの回転数 (=エンジンの回転数) が7%くらい下がることになり、おかげで50~60km/hの走行がより快適になりました。

また、1速と2速のギヤ比が高すぎてすぐエンジンが吹け上がってしまっていたのが、少し余裕を持って引っ張れるようになりました。長い上り坂もこれまでと同じ4速でずっと走れたし、走行フィーリングはいい事ずくめです。

こんな坂道も4速のままでOK

道の駅とみざわで一休み

速度計問題
以前のカブは前輪の回転からスピードを計測していましたが、現行型のカブはエンジンからドライブスプロケットにつながる駆動軸の回転パルスを拾って計測するため、スプロケットを交換するとスピードメーターの表示速度と実際の速度に誤差が生じます。

しかし、もともとスピードメーターの表示が実際より高めに出るそうなので、逆にこの誤差が縮まって良いとの情報が。自分でもスマホアプリでスピードを測ってみましたが、実際にそのとおりでした。

40~60km/hレンジでは、誤差マイナス1~2km/hという結果に (メーターは目視)。もともと8~9%プラスで表示されていたようです (14丁の時にも計測しておけばよかった・・)。

なので速度計については、15丁に交換した方がむしろ良いという結果です。

距離計問題
スピードメーターの表示と実際の速度にもともと誤差がある現行型のカブにおいて、ドライブスプロケットを14丁から15丁にしたところ、その誤差はだいぶ縮まりました。

ここまでは良かったのですが、距離計に問題が生じました。実は15丁にしたら距離計表示の値が小さくなる (実際の走行距離に対してメーター表示がそれ以下になる、おそらく7%) という予想はしていました。

とにかく燃費が良すぎたからです。慣らし運転中に3回燃費を計測した結果は次のとおりです。

・236.2km走行/2.84L給油=83km/L
・293.3km走行/3.40L給油=86km/L
・237.2km走行/2.96L給油=80km/L

クロスカブのカタログ上の燃費は「67.9km/L」ですから、いかに慣らし運転中 (上限40km/h走行) だとしても、カタログ値をはるかに上回る燃費というのはにわかに信じがたいものがありました。

15丁にしたらきっとこのあたりが是正されると期待していたのですが、実際には、トリップメーターはドライブスプロケット14丁の状態 (ノーマル) で、実際の距離と同一だということがわかりました。

そしてそれを15丁に交換したところ、こちらは予想どおり6~7%マイナスで表示されるようになり、なんとも困惑しています。車体のどこで測っているのだろう。大雑把ですが、計測結果は次のとおりです。

家⇒道の駅T
・Googleマップ予測値: 36km
・クロスカブ14丁実測: 36.7km
・クロスカブ15丁実測: 34.3km (マイナス6.5%)

家⇒道の駅N
・Googleマップ予測値: 45km
・速度計測アプリ実測: 45.2km
・クロスカブ15丁実測: 42.4km (マイナス6.2%)

「15丁に変えたら燃費が悪くなった」という報告をいくつかSNSで見ましたが、実際にはプラス6~7%長く距離を走っているのに、トリップメーターには短く表示されるため、燃費計算が悪くなる、ということなのかもしれません。

これは、Googleマップで目的地まで100kmと出たのに、実際にはメーター表示93kmで到着した、みたいなことが起こることになります。

この逆ならガソリン切れの心配につながりますが、早く (短く) 着くなら、まあいいのかなあ。ちょっとモヤモヤしますけどね。

おまけ
15丁のドライブスプロケットは径が少し大きくなりますから、設置の際はそれまでの14丁に合わせたチェーンの張りでは芯棒に入れられません。なのでチェーンをゆるめる必要があります。

そのためには後輪のアクスルシャフトをゆるめてから、チェーン調整ネジをゆるめ前側にスライドさせます。この工程は想定内だったので、ついでにシャフトを抜いてみました。

すると評判どおり、シャフトには本当に何も塗られていませんでした。天下のホンダ、しかも歴史あるカブでもこんな感じなんですね。しっかりグリスを塗布しておきました。

* * *

以上、ドライブスプロケット交換でした。ちなみに、自分が多用している国道52号線は、とくに週末、たくさんオートバイが走っています。カブ系 (スーパーカブ、クロスカブ、ハンターカブ) も必ず1~2台見ますが、さすがにカブで2人乗りは見たことがありません。

これが東南アジアだと、カブ含め小型バイク (スクーター) は2人乗りどころか3人乗りが当たり前の、家族が移動するための大切な足として活躍しています (写真はインドネシア)。後ろの人が横座りだったりスマホをいじっていたりするのもよく見ました。体幹が強いなあと感心したものです。

タイで生産しているホンダ・スーパーカブ、通称タイカブは、デフォルトでタンデムシートがついています。シングルシートなんてもったいない使い方をしたい人は、きっと少数派なんでしょうね。

一昔前よりは緩和されましたが、まだまだ渋滞が深刻なバンコクでは、バイクタクシーが相変わらず重宝されています。大雨の後、道路が冠水してしまった時などは、わずか200~300mの距離で利用することも (料金20~30円)。

※関連過去記事:インドネシアとタイのオートバイ風景