ウズベキスタンにも中国料理 (ウイグル料理、ドゥンガン料理) のレストランはいくつもあって、炒飯もよくある定番メニューのひとつです。
ただし、たいていのお店で「卵炒飯」の一択でした。麺料理はどこも多彩なメニューをそろえているのに、炒飯となるとなぜこうもバリエーションが少ないのか。
結局、謎は解けないままでしたが、日本に戻りたびたび口にする炒飯も、意外と味のバリエーションは少ないのかなと思ったり。
きっとその理由のひとつは、これまで自分が食べてきた炒飯が、ほとんどラーメン屋の炒飯だということです。そこに今さら気がつきました。
色味 (塩系=白・醤油系=茶色)、具材 (卵・叉焼・エビ他)、トッピング (ソース・あん) などで違いはあるものの、お米の味はそこまで別物という気がしないというか。
どれもいわゆる「炒飯の味」です。まあ単に自分がバカ舌というのもあるかもしれません。日本で食べた炒飯の写真をいくつか載せてみます。
どれも同じようでいて、しっかり味わって食べればやはり違いはあるのですが、でもやっぱりお米の味はそこまで。その分、どこで食べてもハズレなしですけれど。
これ、炒飯のレシピが自由過ぎるというのもあるかもしれません。バリエーションごとのレシピが定まっていないので、お店が10あれば10通りの味があります。
だから厳密な比較はできないし、正解もわからないまま。例えば「レタス炒飯」として統一メニュー/レシピ、そして専門店がたくさんあれば、もっとわかりやすいのですが。
日本独特かもしれませんが、麻婆豆腐、シチュー、スクランブルエッグなどを載せるタイプの炒飯も。「中国 (炒飯)✕ヨーロッパ (シチュー)=日本としか思えない味」ってすごいですね。あと丸源の鉄板玉子炒飯も日本ぽい。
なぜこんなことを思うのかというと、とくにタイはもっと炒飯に明確なバリエーションとほぼ統一されたレシピがあり、かつ専門店もたくさんあったからです。
日本で「今日は炒飯が食べたい」と言ったらそれは、ある固有のメニュー/レシピを指すのではなく、もっと漠然とした炒飯像だと思います。
これがタイであれば、カニ炒飯、中国オリーブ炒飯、パイナップル炒飯などもっとはっきり種類があり、その中でどのお店 (あるいは専門店) に行くかという選択になります。
いくつか代表的なタイの炒飯 (カオパット) をあげてみます。どれも自分が食べたものです。カニ炒飯や中国オリーブ炒飯などは、何店も食べくらべしました。
■カニ炒飯 (カオパット・プー)
■エビ炒飯 (カオパット・クン)
■魚介炒飯 (カオパット・タレー)
■豚肉 (叉焼) 炒飯 (カオパット・ムー)
■中国オリーブ炒飯 (カオパット・ナムリアップ)
■パイナップル炒飯 (カオパット・サッパロット)
■アメリカ炒飯 (カオパット・アメリカン)
■黒醤油炒飯 (カオパット・アーマー)
■中国ソーセージ炒飯 (カオパット・クンチアン)
インドネシアの炒飯といえばナシゴレン。レシピはわりと固定化されていたと思います (具材とトッピングで差別化)。これが中国レストランでは、日本でもおなじみの炒飯だったので、この辺はしっかり区別されているんだなと、妙に感心してしまいました。
■ナシゴレン
■炒飯@ジャカルタの中国レストラン
あらためて思いましたが、日本の炒飯は「パラパラ」を売りにするお店も多いですが、そもそもお米が重いので、食べごたえはしっかりめです。
その点、タイのカオパットはお米が軽やかな味わいで、いくら食べても食べ飽きませんでした。どちらも美味しいですが、たくさん食べられるのはやはりカオパット。
大皿でも人目がなければ一人で平らげたいと思ったことは一度や二度ではありません。日本の炒飯はそもそも味が濃すぎ (しょっぱすぎ) るので、そこまでは厳しそう。
ああ、カオパット食べたい。。