藤枝の蓮華寺池公園 (Map) に藤の花を見に行ったところ、季節柄、鯉のぼりがたくさん掲げられていました。
もともと布が好きなのですが、鯉のぼりを見ていたらインドネシアのバティックを思い出しました。
布に手描きで魚や海老を描く、インドラマユのバティック。片面だけなので価格も安く、鉄道に乗って現地に行って、たくさん布を買ってきたことを覚えています。
以下、インドネシアのバティックまとめ記事 (⇒コチラ) からの抜粋です。
バティック巡り in インドラマユ (2016年)
1枚ちゃんとした手描き(トゥリス)のバティックがほしいとずっと思っていました。ネットを見たり本を読んだり、それなりに知識がついてくると多少は目が肥えてきて、そうしてあらためてバティック屋をまわってみると、気にいったものは軒並み価格が高いという事実にため息がもれました。
どれくらい高いかというと、手描きで1万円だとかなり質素な感じ。2万円以上でやっとちゃんとした感じになり、さらに手が込んでいてこれはすごいなと思うものは5万円、6万円の世界です。たかだかシャツ1着分の布がですよ。本当に値段なりの価値があるのか、正直疑問に思ったりもするわけです。
そこで、手描きだけれど片面なのでリーズナブル、デザインも緻密な幾何学模様とは対局にあるような自然の草木やお魚を素朴かつ大胆なタッチで描いた「インドラマユ」のバティックに、自分的白羽の矢が立ちました。そうはいってもやはりジャカルタでは高いので、これはもうインドラマユに行くしかありません。
そんなこんなで鉄道の旅に出て、無事ジャティバラン駅に降り立つと、チャーターした車で30分かけてインドラマユの町に移動しました。行く前はかなり不安でしたが、想像していたよりずっと簡単にバティック屋にたどり着くと、手描きのバティックをじっくり吟味。あれこれ迷いましたが、インドラマユらしい、素朴なデザインのものを何枚かゲットすることができました。(※注:現地価格と円換算率は当時のもの)
■Mulia Batik (1枚23万ルピア=2000円)
■Paoman Art (1枚28万ルピア=2500円)
実のところ、今回はちょっと残念でした。高くても良いからもっと高品質なものを買おうと思っていたのに、そもそも高い品物がありませんでした。イ ンドラマユで5000円以上出せばけっこういいものが買えるはずなのに。でも工房ではかなり手の込んだものを制作中だったので、予算とデザインの希望を伝えて注文するシステムなのかもしれません。以下、買ってきたものです。
バティック巡り in インドラマユ (2017年)
週末、5人で車を借り上げインドラマユに行ってきました。バティック屋巡りとローカルグルメ堪能の旅。自分はインドラマユ2回目ですが、今回はさらに楽しかった。
■バティック屋
パオマン地区が有名。下の地図の通りショップはたくさんありますが、今回は下に書いた4店舗訪問。ジャカルタから車で片道5時間かかるので、時間的にいっぱいいっぱいでした。
■インドラマユのバティックの特徴
手描きのバティック (Batik Tulis) が30万ルピア (2400円) くらいから。そう、インドラマユのバティックは安いんです。チャップ (スタンプ) と手塗りの組合せだと10万ルピア (800円) くらいからあります。
モチーフは魚介、鳥、草木など。海老・蟹・魚はもれなくワイルドで勢いのあるタッチ、鳥・草木はどこかユーモラスで温かみのある絵柄です。細密画には程遠く、色合いも少なめ、蝋を置くのも片面なので、だから安いのですが、自分はそんな素朴なインドラマユのバティックが大好きです。
もうひとつの特徴が、チョンプロンガンという剣山のような針の束でつける小さな点々模様。手間がかかるので一時期廃れたようですが、今も数は少ないもののちらほら見かけます。これも独特の味。
■Paoman Art Batik
品揃えが良い割に価格が安めのPaoman Artは、インドラマユに来たらまず訪問すべきお店。自分はここで前回も今回も、魚介モチーフのバティックを買いました。敷地に工房があります。(ブログの上の方にお店の写真あり)
■Batik Bintang
今回の4店舗では一番小さなお店。品揃えはかなり限られていましたが、一緒に行った5人のうち2人はここで1枚ずつ買いました。ピンとくるツボは人それぞれ違うので、良いものがあるかないか、お店の大きさはあまり関係がないようです。
■Batik Surya
Google Mapではレビュー何も無しでしたが、かなりいい感じのお店。結局我々、ここで一番買ったんじゃないかな。お店の奥からアンティークのバティックを出してきて見せてくれました。Paoman Artの海老・蟹とはまた違った味のある、さらにワイルドな海老・蟹がありました。
■Senang Hati Batik
店員が片言の日本語を話します。品揃えは豊富な方。明るいお店で買いやすいです。自分もここでようやくチョンプロンガンのバティックを買うことができました。頼むと工房まで連れて行って見学させてくれます (お店からは離れています)。
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バティックの図柄としては、とにかく自分は海老が好きみたいです。安いのから高いのまで、気がついたらインドラマユ以外でもあれこれ買っていました。