プロフマップ2024年春版から1年、その後に行ったプロフ店を加え、タシケントで自分が食べたものを網羅、プロフマップの完全版を作ってみました。総数は35店に。
目安として、タシケント風プロフ (トイオシュ、チャイハナオシュ)、サマルカンド風プロフ (ジギルオシュ)、その他 (ブハラ風、ホラズム風、カルシ風) に分けました。1店で数種類のプロフを提供するお店はその旨記載します。
下のマップのリストの順にお店を紹介しますが、ほとんどのお店は過去にレビューを投稿しているので、簡単な説明とプロフの写真を1枚ずつ。最後にレビュー過去記事のリンク (主なもの) を載せておきます。
各店のプロフの値段は旧版には記載しましたが、1年たって1~2割値上げしたお店も多く、この数ヶ月で食べたお店が今もまだその値段かはっきりしません。今回は値段の記載はなしとしますが、9割方は35,000~45,000スム (420~540円) の範囲内です。
■タシケント風プロフ
トイオシュとチャイハナオシュを、ここではタシケント風とします。タシケント生まれのウズベキスタン人に「どのプロフが好き?」とたずねると、ほとんどの人は「トイオシュ」と答えますが、これが典型的なタシケントのプロフなんだそうです。
トイオシュ (トイ=結婚式) は祝い事でも出されるような華やかなプロフ、チャイハナオシュ (チャイハナ=茶屋、軽食堂) は普段食べるようなプロフだそうです。チャイハナオシュは羊のクセ強めで、ややツウ好みかなと。
AF: アフソナ (Map)
タラスシェフチェンコ通りの、お洒落なレストランやカフェが軒を連ねるエリアにあります。トイオシュも悪くないですが、個人的なオススメはフルーツプロフ。他では食べられませんし、しょっぱいご飯と甘いフルーツのコンビネーションが絶妙なんです。他にもウズベキスタン料理多数。
AJ: アブドゥジャリール (Map)
見た目も味わいも上品なプロフ。どこかが突出しているわけではないのですが、全体のバランスが良く、完成度の高さを感じました。しみじみ美味しかったです。
AN: アンジール (Map)
ウズベキスタン料理がなんでもそろう、ツーリストにも地元人にも人気のお店。他店にくらべてチャイハナオシュがクセ弱めで食べやすく、自分はけっこうお気に入り。チャイハナオシュばかり5回ほど食べました。
BQ1: ベシュカザン1号店 (Map)
別名「中央アジアプロフセンター」。タシケントに来たら絶対に行くべきお店。驚くほど大きな釜で調理する風景は、最高の写真映えスポットです。トイオシュ、チャイハナオシュ、スペシャルオシュ (オリーブオイルのプロフ) があり、自分はトイオシュとチャイハナオシュを何度もいただきました。お客さんを連れてくるのも決まってここでした。
BQ2: ベシュカザン2号店 (Map)
アクセスもあまり良くないし規模も1号店にくらべたら小さいので (他店よりは大きいですが)、わざわざ2号店に行くこともないのかなと。自分はここでスペシャル (オリーブオイルのプロフ) をいただきましたが、味の違いはよくわからず (バカ舌だから・・)。
BQ3: ベシュカザン4号店 (Map)
タシケントの町の南側、外国人向けのビジネスホテルが集まるような場所にできた新店 (4号店ですがさらに南の3号店には行ったことがないので、本マップ上はBQ3にしました)。他店舗にはないジギルオシュをいただきましたが、ジギルオシュ専門店にくらべると、やや物足りなかったかなと。
CA: キャラバン (Map)
中央アジアのキャラバンサライを模したような店内は雰囲気満点。ウズベキスタン料理がひととおりそろっていて、プロフ専門店にくらべたら多少値は張りますが、旅行で来たなら一度は行きたいお店。もちろんプロフも味・見た目ともに良し。
DM: ドンブラバード (Map)
町の中心部から離れているので、外国人旅行者が行くようなお店ではありませんが、地元の人に大人気で広いフロアがすぐに埋まるお店。メインはプロフのみ。潔い。たしかに美味しかったです。
FB: ファイズィ・バランド (Map)
有名シェフ (Avaz Zakirov氏?) の下で修行した方のお店だそう。値段は他店より少し安いにもかかわらず、米・肉・野菜・香辛料とどれも丁寧な調理を感じました。粒胡椒が口の中で油感をリフレッシュ。個人的にはタシケントで食べられるトイオシュの暫定1位 (ちょっとツウぶってますが・・・)。
JS: ジャスール (Map)
小さな下町のお店で、職場の近くなので時々歩いて行っていました。ファイズィ・バランドと同じく、ここも粒胡椒が良いアクセントでした。他人におすすめはしませんが、意外と美味しい隠れた名店だと個人的には思っています。(※2024閉業/たぶん)
JZ: ジザフ・ファイズ (Map)
大きなサムサで有名なジザフ州 (タシケント州の隣)。当初の目的は自分もサムサでしたが、プロフも普通に美味しかったです。しかも他店のほぼ半額。もしかしたらジザフ風プロフなのかもしれません、自分はトイオシュと区別つきませんが。でもこのお店ならサムサをぜひ。
KMD: カモロン・ドルジュバ店 (Map)
地元で大人気のお店、お昼時はかなり混みます。初めて行った時は席がなくトイオシュをテイクアウトしました。トイオシュはかなりシャープな食べ心地 (お米がかたい炊きあがり)、チャイハナオシュは個性 (クセ) が光っているので、ここではチャイハナオシュがおすすめ。ピリ辛なのも高ポイント。
KML: カモロン・ラブザク店 (Map)
トイオシュ、チャイハナオシュ、ジギルオシュ、デブジラオシュ (チュンガラオシュ) と4種類のプロフをそろえるお店。しかも0.7人前ずつ4種盛りも可能。3人くらいで行くならぜひ4種盛りを。ただし昼時はかなり混みます。
KMM: カモロン・ミッリー・タオムラル (Map)
いろいろなウズベキスタン料理があるお店。トイオシュとチャイハナオシュのうち、チャイハナオシュのみいただきました。チャイハナオシュにしては羊臭はマイルド。初めての人でもさほど違和感なく食べられそうですが、慣れている人には物足りないかも。
MS: ミノールサムサ (Map)
サムサとプロフのお店。職場から近いので時々ビジネスランチに行きます。美味しいですけれど、何かこれといった特徴があるわけではありません。でも、不満があるわけでもない。個人的には、ここのタンディールサムサはタシケントで一番美味しいと思います。
ND: ノムドール (Map)
サムサとプロフのお店。市内に複数店舗あります。メニューにはトイオシュ、チャイハナオシュ、ジギルオシュとありますが、実際にはトイオシュしかないかも。自分は3回行ってそうでした。トイオシュは平凡な味。自宅の近くにあるのでサムサ目的でよく使っています。
OP: オシュパロフ (Map)
小さめレストランですがあれこれウズベキスタン料理があるお店。プロフはお米もかたすぎず油/脂感もほどよく、いい感じの味わいでした。どこで食べてもこれくらいは普通に美味しいので、全体的にウズベキスタンは料理のレベルが安定しているなと。
PC: プロフシティ (Map)
トイオシュ、チャイハナオシュがあります。油/脂多めでコッテリした食べ心地は、タシケントの人たちに人気なのも納得。お昼時は3フロアぜんぶ埋まります。チャイハナオシュは脂カスが多めに載っていて、これが香ばしくサクサクで嗅覚と食感に変化をもたらしてくれるため、最後まで飽きずにいただくことができました。
RT: ロイタフト (Map)
グランドキャピタルホテルの中のレストラン。クミンの香りが豊かで、さりげなく美味しかったです。他にもいろいろウズベキスタン料理があります。(※休業中)
SH: ショホナ (Map)
いろいろなウズベキスタン料理がそろう人気店。トイオシュの味はあまり記憶にありませんが、たぶん可もなく不可もなく、無難な味だったと思います。
■サマルカンド風プロフ
亜麻仁油で調理したジギルオシュは、独特の色 (茶色) と風味が持ち味。トイオシュよりも油のしつこさがなく、かといってあっさりしすぎているわけでもないので、個人的には "ちょうど良い" プロフだと思います。
お肉はビーフかラム、食感しっかり目のお肉とトロトロに煮込まれたお肉の2パターンあり、自分はどちらも好きです。本場サマルカンドで食べるのが一番良いのはもちろんですが、タシケントのジギルオシュも美味しいですよ。
CC: チュプチマ (Map)
サマルカンド料理のお店。最後の数ヶ月はよく通いました。何を食べてもそつなく美味しいです。ジギルオシュはサマルカンドで食べたわりとあっさりめな味わい。でもちょっと塩が強いかな、他店とくらべたら。
DY: ドゥンヨーカフェ (Map)
ウズベキスタン料理がひととおりそろうお店。プロフはサマルカンド風ジギルオシュのみ、ビーフとラムあり。自分はビーフを何度かいただきました。柔らかビーフはさすがにラムよりクセがなく、たぶんその代わりに脂身の小さな塊がいくつか入っていました。脂身はねっとり、甘味があって美味しかったです。お米はちょうど良いかたさ、スープストックなどで味を足した感じもなく、また油も少なめで、全体的に上品な味わいでした。
IS: イシュティホン (Map)
下に記載のパイシャンバと同じ並びにあり、お肉しっかりめのジギルオシュ。トロトロ肉もいいですが、自分はこちらも好きです。1人前は他店より大盛りなので、少食の人は (あるいはプロフを初めて食べる人は) 0.7人前がいいかも。たぶん自分が一番通ったプロフ屋さん。
KM: キシュミシュ (Map)
総合料理店、プロフはジギルオシュのみ。店内はいい雰囲気で、生演奏あり。お肉は塊感こそありませんが、ほどよく脂身も混じりトロッとしていて食べごたえはしっかりめ。十分満足できました。お米はちょうど良いかたさ (日本のご飯とくらべたらややかため)、旨味もしっかりあって、お値段もほどほど。後日、自信満々にウズベキスタン人を連れて行ったら、亜麻仁油をケチって普通の油も混ぜているんじゃないか (それ故あっさり目な食べ心地) と言っていました。
KS: カフェ・サマルカンド (Map)
サマルカンド料理のお店。少し遠いので行ったのは1度きり。でも味はよかったです。サマルカンド風パイ生地のサムサが食べられるのもグッド。
PP: パイプロフ (Map)
パイ=すじ肉 (Tendon)。柔らかく煮込まれたお肉と脂身がいいですね。お米はどこで食べてもジギルオシュの味だなと。安定して美味しいです。自分はやはりジギルオシュが好きなのかな。(※2024年閉業→たぶん移転)
PS: パイシャンバ (Map)
お肉は脂身少なめ、食感ややかためで、食べごたえ十分 (ちょっと顎が疲れる)。タシケントで初めて食べたジギルオシュがこれだったので、刷り込みでこれが美味しいと思うように。お肉はトロトロもいいけれど (本場サマルカンドはトロトロでした)、かたいお肉も捨てがたいです。日本人にはトイオシュより食べやすいと思います。
RO: レギスタン・オシュ (Map)
サマルカンドのレギスタン広場から名を取ったお店でしょうか。お米はかたい方、ニンジンはかなり多い方、クミンは今まで食べたプロフの中で一番たくさん入っていました。お肉はトロトロ、うずらの卵1個つき。青唐辛子が効いていて、全体的にほどよい辛さでした。
SO: サムオシュ (Map)
大人気店。お昼時はだいたい満席。自分も相席でいただきました (カモロンと違ってここは店員がちゃんとさばいてくれます)。亜麻仁油を使っていることはわかりましたが、お肉は脂身が多めでお米にもまとわりつき、食べ心地はトイオシュ並みに重め。1皿食べると大満足、しっかりお腹にたまりました。
SZ: サマルカンド・ジギルオシュ (Map)
柔らかいお肉がどっさり載っています。見た目に反して食べ心地はわりとあっさり。1皿ペロリでした。不自然な旨味 (旨味調味料) も感じられず、サマルカンドで食べたものに比較的近いように思いました。
SY: ソイ・レストラン (Map)
ウズベキスタン料理がひととおりそろうお店。いつも繁盛しています。自分も好きで良く通いましたが、2024年からプロフ (ジギルオシュ) がメニューに加わり、ほぼ何でもそろうお店に。プロフは本場サマルカンドの味わいに近い、比較的あっさりしたもの。食べやすく美味しかったです。
■ブハラ/ホラズム/カルシ風プロフ
店名に地方州の名前を掲げていたり料理名が地方プロフのものなので、きっとそうなんだろうなと思いながらいただきました。でも正直あまり区別はついていません。ブハラ州のオシュソフィのみ本場でもいただきましたが、やはり本場の方が美味しかったかなと思いました。
MA: マシュアル (Map)
ホラズム州のプロフ「スズマプロフ」は、タシケントのプロフにくらべて油が少なめでヘルシーな印象があります。果たしてこのお店も、比較的軽めの食べ心地でした。お肉も他のプロフとは異なり包丁でカット、全体的にシャープな食べ心地は新鮮でした。
OA: オシュ・アミーリ (Map)
ブハラ旅行の後、確認の意味でオシュソフィを食べに行きましたが、なんだかんだやっぱりブハラで食べたものの方が美味しかったかな。でもタシケントのトイオシュよりはずっとヘルシーな食べ心地です。
QP: カルシ・パイリオシュ (Map)
たぶんカシュカダリヤ州カルシのプロフ。トイオシュに似ているけれど、お米はあっさりめな気がします。よく煮込まれたすじ肉が美味しい。デフォルトでニンニクが載っているのもナイス。よく火がとおり甘くてほっこり。小さめのお店ですが、雪がちらつく土曜日のお昼時、地元客でほぼ満席でした。
VV: ウォフウォフ (Map)
ホラズム料理のお店。メインはプロフとトゥフムバラク。写真はスズマプロフ。油控えめ、味あっさりめでお米が美味しく、脂身の少ないお肉もヘルシー。個人的プロフランキング、かなり上位。自分調べでは、タシケントでもっともあっさりしていてヘルシー感のあるプロフです (上記マシュアルがこれに次ぐ)。
ふり返ってみると、プロフもいろいろですね。我ながらよく食べたなあ。では、過去記事のリンク (主なもの) を。
・タシケントプロフマップ (2024春)
・クセ強!チャイハナオシュ食べくらべ
・サマルカンド風プロフ4店
・クイズ:これって何プロフ?
・2024年に食べたプロフ
・最後に食べたもの@ウズベキスタン