世界各国の幸福度をランキングで示した、国連などによる「世界幸福度報告書」2025年版が発表され、上位は引き続き北欧諸国が占めました (⇒BBCニュース日本語版)。
レポートによれば、日本は前年の51位から55位に順位を下げ、調査対象147ヶ国中、最下位はまたもアフガニスタンでした。
幸福度をはかるために使われたパラメーターは、1人あたりGDP、社会福祉、健康寿命、人生の選択肢の自由度、社会の寛容度、汚職の度合いなどです。
これまで自分が住んだ国の順位をピックアップしてみます。その中ではサウジアラビアがトップ?ふむ。。。
32位:サウジアラビア
49位:タイ
53位:ウズベキスタン
55位:日本
83位:インドネシア
132位:エチオピア
135位:エジプト
カタール・ヨルダン・トンガ・フィジーはランキングにありませんでした。フィジーなんて一度は世界一ハッピーな国と言われたこともありましたが。
外国人がその国に住んで感じる幸福度と、その国の国民が感じるものとでは意味合いがまったく異なるのは承知しています。
その上で、けっこうなエジプト嫌いの自分であっても、さすがにエジプトの幸福度がエチオピアより下なんてことはないのでは?と疑問に感じる部分も。
あとこれ、幸福度と言うよりは社会の健全度を示しているような気がします。サウジアラビアなんて健全さは申し分ありませんが、そこにはガチガチの宗教縛りがあるわけです。
あくまで15~16年前の基準ですが、酒・豚・エンタメ・女性の自由・イスラム以外の信仰などを諦めれば、物資は豊富だしインフラは整っているし生活費は安いし犯罪は少ないしで、外国人にとってはとても暮らしやすい国です。
ただし、エアコン完備の立派な外国人用住宅に住めるポジションで来た人に限ります。実際問題、アジア諸国から来た外国人ワーカーは大変だったと思いますから。
自分はどの国に住んだとしても、「郷に入っては郷に従え」の精神でこれまでやってきましたから、サウジアラビアの生活は楽しい思い出ばかりです。
砂漠で化石拾い・クリスタル拾い、トカゲ狩り (+クッキング)、紅海でダイビング、リヤド~ジェッダ1000kmドライブなど、唯一無二の経験をしました。
だからといって、サウジアラビアとタイ、今度またどちらかに住めと言われたら、どう考えても32位のサウジアラビアより、49位のタイを選んでしまうでしょうけれど。
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もう少しウズベキスタンのことを書こうと考えたのですが、なんというかウズベキスタンは良くも悪くも今までで一番「普通」の国です。今回のランキングもほぼ日本と同じ。
穏健だしみんな親切だしイスラムのいい所ばかりが目立ちます。生活も衣食住なんの問題もなく、映画館があるし四季もあるし、自分的には文句のつけようがありません。
デモ、テロ、日常犯罪、風土病、自然災害、総選挙後の混乱、あからさまな人種差別、そういうものも一切なし。日々ここまで心穏やかに過ごしているのは初めてかも。
ただそれは、一生記憶に残るような強烈な喜怒哀楽がないということでもあって、未だに30年近く前のエジプトの文句がポンポン出るような感情とは真逆です。(大嫌いと大好きは表裏一体とはよく言ったもので・・)
これって結局、自分は淡々と表面的に毎日を過ごし、ウズベキスタンの深部を理解する努力を怠ったのではないのかと、そんな自己嫌悪も。観光客と大して変わらない、自分が「お客様」のまま帰ることになりそうな、忸怩たる思いというか焦りというか。
ウズベキスタンは人が親切でご飯が美味しかったです、歴史を感じました、船の墓場はショックでした、たぶんこんな表面的なことしか言えないかも。。