ウズベキスタン料理の数あるスープの中でも、ミートボールスープはやや異色。どのレストランもロシア語の「フリカデリキ」という名前で、ローカルの名前がないようなんです。
これがチュチュワラ (雲呑/ラビオリ) だったら、ロシア語名はペリメニです。ミートボールはもともとウズベキスタンにはなくて、近年ロシアから入ってきたものなのでしょうか。
ということでこのミートボールスープ (Суп с фрикадельками)、以前コチラに書いたように、個人的にはあまり美味しいと思ったことがありません。
小さな肉団子をお湯で煮込むと脂と旨味がすっかり抜けて、たいがいあまり味のしない、パサパサの食感になってしまうからです。下の2つがそうでした。
ミートボールスープ以外の、その他の料理のミートボールも、下の2つはやはりパサパサで味気なく、小さめミートボールの限界を見た気がしました。
もっとも、たった2店で食べただけで、美味しくないと決めつけてしまうのは違うかもしれません。なのでもう少しだけ食べてみようと、いつも頭の片隅にありました。
■ドゥンヨーカフェ (Map)
上の2店にくらべたら、圧倒的に美味しかったです。ミートボールの食感はムチムチ・プリプリ、肉の味もしっかり残っていました。
ただしこれ、キーマシャシリク (ひき肉のシャシリク) のお肉を丸めたものです。まったくもってあの味。そういう意味では、美味しいのに感動しなかったというか。
キーマシャシリクは今までたくさん食べてきたので、ほぼ完全にその味を舌が記憶しています。だから正直、新鮮味はありませんでした。贅沢な悩みですが。
逆に上の2店はスープ用に別レシピでミートボールを作っていたということにもなります。丁寧に作っているのに、結果「味はちょっと・・・」と言うのは申し訳ないかも。
■チュプチマ (Map)
こちらのお店のミートボールスープはフリカデリキではなく、テフテリ (тефтели) です。少し大きめでお米が入っているため、煮込んでも固くなりません。
もちろん大きいのでお肉の味が抜けきることもなく、団子は団子でしっかり美味しさを満喫できました。スープも美味しかったし、これはおすすめ。
■ブハラカフェ (Map)
大きい肉団子で思い出しましたが、こちらはひき肉を丸めたものではなく、細切れ肉を薄切りのお肉で包むという、ありそうでなかったブハラ風のミートボールを使ったスープです。
ただ、名前は単にブハラスープ (ブハラショルバ) なので、ミートボールと言ってよいのかよくわかりません。まあパッと見お団子ですけどね。
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人生で一番ミートボールを食べていたのは、インドネシアにいた時で間違いありません。バクソ/バソ (Bakso/Baso)=肉団子は、スープやラーメンの定番の具材でした。添加物の健康問題なんかもありましたが。