タシケントの町を歩いていると、色分けされたごみ箱をよく見かけます。ただ、せっかく色分けされているのに、その色が統一されていません。
・紙 (Qog'oz)
・ガラス瓶 (Shisha)
・プラスチック (Plastik)
・その他のごみ (Boshka Chiqindilar)、
そうしたこともあってか、現地の人なら文字を読めばわかるはずなのに、あまりしっかり分別されていないのも気になります。
集合住宅の共同ごみ捨て場には大きなごみ箱が。ここにも分別用のシールが貼られていますが、ちょうど名前のところが削れています。管理人に聞いたら「どれでもいいよ」とのこと。いいのかな。。
ごみの分別は日本語で書かれた紙を読んでも難しいのに、説明が圧倒的に足りない海外だと、余計に混乱します。あと誰も厳しく言わないですしね、良くも悪くも。
写真の共同ごみ捨て場には、ノン (ウズベキスタンのパン) を捨てる、というか誰かのために置いておくスペースがあります。それが下の写真。
ウズベキスタン人は、食べきれなかったノンは他のごみとは一緒にせず、袋を分けて出します。そもそもごみ扱いしてはいけないのと、他の誰かが手にとっても良いように、とのこと。
実際に人がノンを持っていくところを見たことはありませんが (見るとだいたいいつも猫がいます)、これに助けられている人もきっといるのでしょう。
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ここからは、オルティンテパ通りを歩いていた時に見た道路の風景です (日曜日の午前中)。ごみ箱の数が十分ではないのか、とにかく道端にごみがたくさん出されていました。
わずか400mほど歩いただけで (しかも道路の片側だけ)、こんなにたくさん発見しました。ごみ箱がまったく無いのかと思ったら、ひとつ大きめのがありました。
住民にとっては家 (ショップも多買ったです) の前に捨てるのが、もう暗黙のルールなのかもしれません。ごみ箱までの2~300m、それすら歩くのは億劫なのかな。
街の景観も悪くしているし、行政がサービスの改善をすればわりとすぐに解決しそうな気もしますが。共同ごみ箱をあとひとつふたつ置くとか。
でも一度習慣づいてしまったこと (家の前に捨てること) を変えるのは大変だな。正直、タシケントの町でこんなにごみを見たのはこの地区が初めてでした。頑張ってほしい。
・・・などと考えつつ、あらためてローカルニュースを検索してみたら、政府としては地域コミュニティ「マハッラ (Mahalla) ※」毎に廃棄物管理を含むサービス会社の設立を計画しているとのことでした。資金負担は原則住民 (義務的な寄付金または定額徴収)。
※マハッラ:中央アジアのウズベク人の地域コミュニティで、歴史的には自治的な社会制度として機能していました。ウズベク・ソビエト社会主義共和国成立後は国の管理下に置かれ、ソビエト政府の地方行政の延長線上に位置づけられました。独立後は、各地域の管理・運営は住民に任せることを目指し、公式行政区画となりました (州→郡→市→区→マハッラ)。マハッラ運営委員会の行政機関としての機能や役割は法律で規定されています。
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ごみつながりで、太平洋島嶼国のごみ写真を再掲。
■トンガ
首都のごみ捨て場も今はもっと改善されているはず。
■ツバル
写真は12年前。今はどうだろう。処理場を作る土地もないし、プラスチックごみは未だにたまる一方なのかな。島外に出す (ごみを輸出する) のもペイしなければ誰もやらないし、そもそも環境法などあってごみの輸入を受けてくれる国はなかなかないだろうし。