A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

アンティークの持ち出しにはご注意を(2024)

昨年11月、ローカルニュースをもとに「アンティークの持ち出しにはご注意を」という投稿をしました (⇒コチラ)。

すでによく知られているはずなのに、またもブハラ空港で、古いコイン押収のニュースがありました (9月18日付 KUN.UZ)。

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『ブハラ空港の警備員が263枚の硬貨の密輸を阻止、中には500年以上前のものも』

ブハラ~イスタンブール便に搭乗しようとした人物が空港の税関検査で止められ、検査の結果、無申告かつ許可証のない古いコイン263枚の所持が発覚した。

そのうちいくつかは500年ほど前に鋳造された可能性がある。コインの骨董的価値を判断するため、当局は専門家に鑑定を依頼し、現在も作業が続けられている。

「文化財の輸出入に関する法律」により、ウズベキスタンで鋳造され50年以上たったコインの輸出は禁止されている。(※やや端折って翻訳)

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50年前のコインは日本ならまだ現役で流通していると思うので、それを骨董品だから持ち出し不可と言われてしまうのは、なかなかトリッキーだなあと。

ただし今回は500年前くらいのものもあったそうですし (実際には鑑定中)、数も数ですから、より悪質性が高そう。完全にひと儲け狙っていましたね。

しかしながら不思議に思うのは、なぜこうも定期的に捕まるのか。コインの数からして、素人がたまたまということでもないでしょう。

プロ/セミプロの仕業なら輸出禁止の法律も知っているでしょうから、それなりに準備はしていたはず。それなのに、なぜ。。

これってもしかして、コインを売った業者が空港税関にこっそり通報しているのでは?代金に加えてさらに密告料も入ったりしそう。

お金はローカルに落ちるし、コインもウズベキスタンに残るし、ウズベキスタンにとってはいい事ずくめです。

密輸持ちかけビジネスなんかが実際にあったら、もう怖くて仕方ないですね。もちろん法律は法律なんだから、破るほうが間違いなく悪いんですけどね。

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ちなみにウズベキスタンでは、とくに国内線ですが、例えばタシケントからカラカルパクスタンに重要な書類などを届けたい場合、空港に行って飛行機搭乗者に託すという伝統芸 (?) があります。

知人や同僚などの関係性はとくに必要なし。「現地の空港で受取人が待っているから書類を持っていって」と頼み、頼まれた人も「OK、わかった」とそんな感じ。

本当に大丈夫なのかなとつい疑ってしまいますが、この方法がウズベキスタンではうまく機能していて、確実に届けるには郵便/宅配便よりずっと良い方法とされています。

さすがにパスポートをこの方法でやり取りした時は、ちょっと手が震えました。まあでも、善意の国ですからね、ウズベキスタンて。