タシケントは17日の朝、少しだけ雨が降りました。雨脚も穏やかだったし30分ほどで上がってしまいましたが、本当に久しぶりの雨でした。
いつぶりだろうとスマホの写真を見てみたところ、5月以来でした。5月は16日、18日、24日と立て続けに雨が降り、それはそれで例年にはない珍しい天候だったそうです。
じゃあ4月まではよく降っていたかというとそんなことはなく、4月は1回、ほんの少し雨がぱらついただけでした。
9月17日、3ヶ月半ぶりの雨は、舗装路に水たまりを作るのには十分でしたが、土の地面にはまだまだ足りず、適度に湿ったくらい。
すぐ青空になってしまいましたが、ひんやりした空気には、久しぶりに湿度を感じました。これで多少なりともお肌に潤いが戻ってきそう。なにしろカサカサでしたからね、夏の間は。
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雨&雨後の写真:各国編
もう何度も触れていますが、ほとんど雨がふらないため道路の排水口が整備されておらず、一度大雨が降るとたちまち内水氾濫を起こし、カオスになってしまうサウジアラビアの首都リヤドの風景。
毎年必ず雨期は来るのに、短時間に大雨が降ると決まって内水氾濫を起こし、交通が麻痺するタイの首都バンコク。
バンコクの大雨で側溝の水があふれ地上に姿を現したウナギ (?)。自宅のすぐ横で見つけたので、持って帰ってかば焼きにでもすればよかった。
⇒タイ過去記事:レモングラスで雨が止む (?)
大洋州の小さな王国トンガは雨もよく降りましたが、やはりサイクロンは別物の恐ろしさでした。木はなぎ倒されるし道路は水没するし。
豪雨のたびに氾濫し流れも変わってしまい、たびたび畑や家屋に被害を出すナンディ川 (フィジー)。ヘリコプターから撮影。
日本とアラブの言語的思考様式:雨から考える
■日本語で雨
雨、大雨、小雨、豪雨、暴風雨、雷雨、霧雨、時雨、にわか雨、通り雨、天気雨、慈雨、驟雨、秋雨、長雨、梅雨、五月雨、etc.
■日本語の特徴
雨という基本単語から関連単語ができる (すべて雨が入る)
⇒事象の全体像をまず捉える、全体像からディティールへ
■日本人の議論
「総論賛成、各論反対」が可能、各論の妥協点を探り全体をまとめる
■アラビア語で雨
マタル (雨)、ラザーズ (霧雨)、タッル (小雨)、ナドゥフ (霧雨より強めの雨)、ラッシュ/タッシュ (降り始めの雨)、ディーマ (静かな雨)、ムズナ (普通の雨=マタル)、ガイス (恵みの雨)、ハヤー (不毛の地に植物を生やす雨)、ハトル (激しい雨)、ウバーブ (大量の雨)、ワービル (大粒の雨)、ワドク (長雨)、ハミーム (夏季に降る豪雨)、ガダク (豪雨)、ヤアルール (降ったり止んだりの雨)、etc.
■アラビア語の特徴
雨という基本単語とその他の雨に関連性はない (語根が異なる)
⇒事象のディティールをよく見る、ディティールはそれぞれ独立
■アラブ人の議論
各論が気になり総論に目が行かない、全体をまとめるのが大変
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日本人とアラブ人は考え方 (思考方法) が異なるとはよく言われますが、その根本的な原因は、もしかしたら使う言語にあるのかもしれません。
長く中東で働いた身としては、上の雑な論法もけっこう実感がありますね。ちゃんと調べてはいませんが、ウズベク語の雨はたぶん日本語と同じ。