日曜日の夕方、かねてより気になっていたレストラン「アズール (AZUR Terrace Garden)」に知人と3人で連れ立って行ってきました (Map)。
こちらはウェブサイトから店内の写真をピックアップ。薄いブルーを基調とした涼やかな雰囲気。地中海料理のお店だそうですが、たしかにそれっぽいですね。
テーブルは予約して行きました。夕方6時はまだがらがらでしたが、7時過ぎにはもうほとんど満席に。自分たちは9時頃帰りましたが、まだまだ大盛況でした。
この日の目玉はタルタルステーキ。タルタルステーキの名前は、東ヨーロッパの人々がモンゴル帝国の遊牧民を指して言った「タタール」が由来とされています。
中央アジアにゆかりのある料理なので、ウズベキスタンでぜひタルタルステーキを食べたいと当初から思っていましたが、ようやく念願が叶いました。
生肉のミンチはまったく臭みがなく新鮮そのもの。甘しょっぱいようなタレが絶妙にマッチしていて、とても美味しかったです。
メインディッシュはシーフードパエリヤ。こんなにしっかりシーフードが入った料理は、ウズベキスタンで初めて食べたかも。ケチャップ系の味付けも久しぶりで美味しかったです。
1皿20万9000スム (2500円) と値段はけっこうしますが、量的には3人前あったので、複数人で来てあれこれ頼めばコスパはけっして悪くありません。
ミニステージでずっと楽隊が演奏を続けていましたが、気がついたらなんだかお客がステージ前のスペースに集合して、何やらうごめき合っていました。
楽曲は東欧の民謡のようなどこか物悲しいメロディ。お客はそのうちフォークダンスのように、大きな輪になって踊っていました。
8時をまわった頃、またもステージ前が騒がしくなったと思い行ってみたら、お客さんが各々手にしたお皿をパンパンと床に叩きつけ、派手に割っていました。
これが噂の "Plate Smashing" かと、しばらく呆然と眺めていました。ギリシャはお祝い事の席でこんな風にお皿を割るのが有名ですが、実はヨーロッパ全体でも同様らしいです。
お皿を割るのはその音で悪霊を退散させるとか悪縁を絶つなどの意味があるそうで、ヨーロッパでは縁起が良いものとされているのだそうです。
昨年、イタリアンレストラン (お客は欧米人多数) で食べていた時、店員がお皿を落としてガッシャンと大きな音が響いたあと、すかさずお客がそろって拍手していたのを思い出しました。
割る用のお皿は石膏の安いやつという話もありますが、ここのはどうなんだろう。子供が破片の上を飛び跳ねていたので、そんなに危険でもなさそうでしたが。
この日はとてもにぎやかで、楽しい会食になりました。祝日 (独立記念日) だったからかなと思ったら、お皿を割るのは毎日やっているそうです。
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「ロマ」の風習や伝統音楽が背景を彩る映画「トランシルヴァニア」は好きな作品のひとつです。その中でも主人公がバーでお皿を次々に割るシーンがありました。いつかこの目で見てみたいと長年ぼんやり考えていましたが、こんな所で突然願いがかなってしまいました。