エチオピアに住んでいたのはもうだいぶ前のことですが (メレス元首相の時代)、あの頃毎日のように飲んでいた「マキアート (マキヤト)」の味は今も思い出します。
エチオピアを去ってから、いろいろな国でマキアートを飲みましたが、エチオピアくらい美味しいマキアートには未だ出会っていません。
思い出補正があるとしても、やっぱりエチオピアの方が美味しかったよなと、いつも不思議な気持ちになります。
何か秘密があったのだろうかと、今更ながらネットを調べてみたら、どうやらそもそも洋風カフェのマキアートとエチオピアのそれはレシピが異なるようです。
■エチオピアのマキアート
量は120cc程度、ミルク2:濃いコーヒー1:フォームミルク1、といった配合が多かったです。砂糖は入れなくても美味しいですが、甘くするとさらに美味でした。
コーヒーが濃くて美味しいのはもちろんですが、今から思うとミルクもコクがあって美味しかったです。そしてふたつが渾然一体となって、あの得も言われぬ美味しさに。
注ぐ順番はミルクが下、コーヒーが上。どうせ飲む前に混ぜるのですが、必ず層に分かれた状態で提供されました。やはりエチオピアのマキアートはこれでないと。
■一般的なマキアート
あれこれ調べると、エスプレッソ1:フォームミルク1 (量60cc)、またはエスプレッソ3:フォームミルク1 (量40cc)、といった配合のようです。
写真はイリー (illy) のマキアート (手前、奥はエスプレッソ)。これはコーヒーとミルクが1:1のパターン。これも美味しいのだけれど、やはり違うんですよね。順番もコーヒーが下、ミルクが上だし。
注ぐ順番から言えばむしろカフェラテかカフェオレの方がエチオピアのマキアートには近いかもしれませんが、コーヒーの存在感が全然違うんですよね。
日本を含め各国のエチオピアレストランに行けば美味しいエチオピアのコーヒーが飲めるのでしょうが、おそらく「ブンナ (コーヒー)」がメインかなと。(写真はバンコクのTaye)
個人的にはブンナよりマキアートの方が好きだったので、こちらを出すお店をなんとか見つけたいなあ。いつかまたエチオピアに行くという選択肢は現実的にないだろうし。