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~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

カシュカダリヤ遠征(2)ローカルグルメ

カシュカダリヤに遠征した際、現地で食べたものをご紹介。やはり本場で食べると違いますね。非日常の風景に気分が高揚したのか、長旅&酷暑の作業で身体は疲れ切っていたはずなのに、何を食べても美味しかったです。

タンディールグシュト
ウズベキスタン人曰く、カシュカダリヤ人はとにかく肉をよく食べるそう。ご馳走は肉だし、普段の食事から肉多め、もちろん朝から肉OK。ということで、スタッフいち押しのレストランで、自身念願のタンディールグシュト (窯焼きラム) をいただきました。

場所はサマルカンド州からカシュカダリヤ州に入ったばかりのところにある、峠道の頂上付近 (⇒Map)。「カッタ・トシュ (Katta Tosh/大きな石)」の名のとおり、岩山の道中に建てられたお店です。

ちょうどお昼時だったので、めちゃめちゃ混んでいました。サマルカンドナンバーの車が多いそう。

人気の秘密は料理ももちろんですが、更に素晴らしいのはその絶景。レストランからカシュカダリヤ州を一望することができるんです。

絶景テラス席だけでなく木陰のテラス席も満杯。自分たちは室内で食べるしかありませんでした。それでも座れただけマシですが。

こちらが調理場。窯の中には肉と一緒に、香り付けの木の枝が釣り下げられていました。

男4人で注文したタンディールグシュト (窯焼きラム)。骨付きで1.5~2kgくらいかな。値段はたぶん20万スム/2600円。みんなお腹いっぱいになりました。

カシュカダリヤのノン (パン)。薄手でちょっと固め、バターと塩気が効いていて美味しかったです。ウズベキスタンは地方によってノンも様々。同行したカシュカダリヤ出身のスタッフは、やはりカシュカダリヤのノンが一番好きだそうです。

タシケントへの帰路、スタッフの1人がタンディールグシュトをテイクアウトしていました (別のお店)。家族のために3kg。買う量も豪快。

カシュカダリヤ風サムサ
Googleマップには単に「チャイハナ」と記載 (⇒Map)。店頭に看板がなかったので本当の店名は不明。お昼に肉をたくさん食べたので、夕飯は軽いもので済まそうと、ホテルから歩ける距離のお店を探して行きました。

サムサ専門店で、種類はひとつ。注文は何個食べるかくらいしか伝えることがありません。自分は3個オーダー。さほど期待もせず食べ始めましたが、しかしこれが稀に見る大当たりのサムサでした。

窯焼きサムサですが、タシケントでよく食べる生地が厚めのものとは異なり、オロットサムサと同じように薄いものでした。何より中に詰まっているお肉、本当にもう隙間がないくらいパンパンに詰まっていました。

ゴロッとした食べごたえのあるお肉のカットも好印象。これだけお肉が詰まっていますが、3個食べても生地が薄い分、ペロッと胃袋に収まってしまいました。あらかたお腹はいっぱいなのに、どうしてももっと食べたくなって、さらに2個追加オーダー。

焼き上がっていた分がちょうどはけてしまったそうで、焼き上がりまで5分ほど待ちました。運ばれてきたサムサは当然、焼き立て熱々。最初は手で持てないくらい熱かったので、しばらく熱がおさまるまで待たざるを得ませんでした。

といっても、すぐに我慢しきれなくなって「アツ!アッツッ!」とつぶやきながらひと口がぶり。たちまち肉汁が溢れ出し、右手に落下。「熱ーーーッ!」と小さく声が出てしまいました。これが嬉しい悲鳴というものなのですね。

もちろん味付けも抜かりなし。タマネギ・ニンニク・クミンが効いていて、塩気も完璧。これマジで、ウズベキスタンで食べたサムサの最高峰でした。さすがお肉の国カシュカダリヤ、サムサも一味違いましたね。

ジザフサムサ
カシュカダリヤからタシケントへの帰途、ジザフ州を通る辺りで、ジザフの大きなサムサがぜひ食べたいとスタッフに伝えました。最初はテイクアウトするつもりでしたが、スタッフもお腹が空いていたのか、「ここ (Map) でまず熱々を食べよう」とすすめられ、みんなで休憩することに。

タンディール (窯) の中には大きなサムサがたくさん貼り付けられています。

「ここで小さいのを食べて、大きいのをテイクアウトすればいいよ」と言われたので素直に従いましたが、テーブルに運ばれてきたそれは、どう見ても大きいものでした。「これスモール?」と聞くと、「そうだ」とのこと。さすがジザフ。。

ゴロッとしたお肉がたくさん入っているのももちろん最高なのですが、タマネギが多めというのも嬉しかったです。味付けも良く、パクパクいただきました。気がつけば生地まで平らげ、しっかり一食分となりました。

スモール35,000スム/455円、ビッグ40,000スム/520円。こちらがテイクアウトしてきたビッグサイズ。買ってから数時間たち、焼き立てはパリッとしていた生地もすっかりシナシナに。まあこれはこれで美味しかったですけれど。

ビッグと言いつつサイズ感はほぼ同じ。でも中身のお肉が明らかに多いと思いました。しかしなぜ2個も頼んでしまったのか、明らかに食べきれないのに・・・。この日はひとつなんとか食べて、残り1個は翌日レンジでチンしていただきました。ふぅ、満腹。。

おまけ1
農地を見学した際、農家の方にノンとメロンを差し入れし、一緒にいただきました。ちぎったノンを直置きしていて見た目はアレですが、炎天下を歩いて汗をかき喉がカラカラになっていた身には、メロンのジューシーさとノンの塩味はまさに甘露でした。

おまけ2
サマルカンド州とカシュカダリヤ州にまたがる岩山地帯は、何ヶ所かで山の清水が湧き出ています。我々も行き帰り (別の場所) で停車し、空いたペットボトルに水を汲みました。

「外国で生水は飲むな」とはよく聞く言葉ですが、長距離ドライブの車中はとにかく喉が乾くので飲まずにはいられず、またかすかに甘さすら感じる透明感のある水は、殊の外美味しかったです。

行きで500cc、帰りで1L近く飲みましたが、とくにお腹はゆるくもならず。翌日に持ち越した水は沸騰させてコーヒーを淹れ全部いただきました。いつものコーヒーがなんだかまろやかな味だったような。