カラカルパクスタンに行く前の晩、何か特別なローカルフードはないかと検索したところ、「シャブリヤ (Shavlya, Шавля)」なるものに行き当たりました。
さらにレシピサイトや動画サイトを調べてみると、「プロフの妹分」という扱いを受けていることがわかりました。
つまり、プロフと似ているが材料や作り方はもっと簡単で、家庭でもうまく作れるような炊き込みご飯といった料理だそう。
あるレシピサイトによれば、お米は短粒米 (ジャポニカ米) を使うとのこと。ほとんどが長粒米を使うプロフとは、まずここから違いますね。そして具材はシンプルかつ油も少なめ。
これはまさに、去年、カラカルパクスタンの農場見学の後にオーナの家でご馳走になった「家庭のプロフ」そのものではないかと思い当たりました (⇒コチラ)。
ただし、ヌクスでシャブリヤを食べられるレストランはないかと現地スタッフにたずねたところ、「うーん、どうかなあ」と首をひねったまま黙ってしまいました。
なので、やはりシャブリヤは家庭料理であって、レストランで出すものではないんだなと、今回は半ばあきらめていました。
そんなこんなで金曜日の夕方、一人で夕ご飯を食べようとヌクスの町を歩いていたところ、見るからにローカル色強めのレストラン「チャイナヤ」に遭遇 (*Map/このすぐ横)。
実は他のもの (マンティとか) を食べようと思って入店したのですが、メニューには載っているものの、この日はできないとのこと。
どうしようかな出ていこうかなと迷っていたら、店員から「プロフがある」と真っ直ぐな眼差しで見つめられてしまいました。
シャブリヤだったらなあと思いつつ、"普通の" プロフは別に食べなくてもいいと考えていたのですが、店員は「プロフ美味しいよ」と自身に満ちた表情をしています。
それならまあいいかと、提案を受け入れプロフをオーダーし、待つことしばし。メニューを見ると (2番)、やはりプロフ (パラウ) であって、シャブリヤではありません。
こちらがテーブルに運ばれてきたこのお店のプロフ。パンとサラダもついてきましたが、食べたらチャージされるシステムなのか、定かではありませんでした。
パッと見て、すぐ違いに気づきました。これは "普通の" プロフではありません。まずお米が短粒米。具材はシンプルで、去年食べた家庭のプロフにそっくり。
ひと口味わって、推測は確信に変わっていきました。これ、プロフと書いてあるけれど、限りなくシャブリヤではないかなと。ネットで見た写真と見た目もそっくり。
口の中に広がる素朴な味わいは、タシケントのプロフ (トイオシュ) とは大きく印象が異なります。どちらもそれぞれの美味しさがありますが。
カラカルパクスタンでは、もはやこれ (シャブリヤ) がプロフのスタンダードなのではないのかなと推察しました。
メニューにシャブリヤと書くと、ビリヤニに対してのプラオみたいなもので、どうも格下感があっていけません。
なのでこれをもうプロフと言い切っているのかなと。あくまで個人の想像ですけどね。自分的には短粒米のプロフは毛色が違って好きなので、これは全然アリ。
ヌクスの町を探せばちゃんとシャブリヤと言って出すお店もあるのかもしれませんが、個人的にはここのプロフで大いに満足することができました。
これで一応、自分の中ではシャブリヤは制覇したということにしよう。値段は1皿2万スム/240円、しかもサラダとパン込みの値段でした。税サもなし、安いなあ。
ちなみに、パンはバザールで確かひとつ2500スム/30円で売られていた食パンタイプ。付け合せで出てきた量なら5円もしないくらいかな。