最近、個人的に熱くなったニュースが、パナソニックの新しいデジタルカメラ「Lumix S9」。フルサイズなのに小型軽量、フラットで美しいデザイン。これは、ほしい。
自分は飽きっぽい性格ですが、オートバイとカメラだけは若い頃からずっと保ち続けている趣味です。しかしカメラは古いものを処分できず、何台もタンスの奥に眠っている状態。
ウズベキスタンに持ってきているのはCanon EOS6DとPanasonic Lumix GM1s、それぞれレンズは厳選して3本ずつ。あとはGM1sで使うCマウントレンズを5本。
けれどもブログにアップする写真の9割方は、スマホ (Nova 5T) で撮影したものという体たらく。だって、重くてかさばるカメラはなかなか持ち歩かないですから。。
昔と違って撮った写真を現像 (印刷) することはもうありません。ブログとか要はパソコン画面できれいに見えれば良い。そしてその程度だったらスマホの画質で十分なのも事実。
なので今さら新しいカメラを買う必要はまったくありません。それはわかっています。それなのに、今は久しぶりに沸々と物欲が煮えたぎっています。S9、いいなあ。
これまでのカメラを全部処分して、S9にしようかな。Pentax LXとマニュアルレンズ多数、GR21、EOS10D、EOS30D、Lumix GX1、こんなの買い取ってもらえるのだろうか。
Cマウントレンズも10本以上あるし、これを売ったらまあまあの値段になるかな。それで軍資金になればいいのだけれど。(⇒オールドレンズ過去記事)
さて、その昔カメラについて書いた過去記事で、ブログ引っ越しの際に削除していたものがあったので、ちょっと再録してみようかなと。
サウジアラビアで出会った黄金のLX、あの時無理して買っていたら、今リセールバリューはどうなっていたのかなと、ちょっと惜しいことをしたような気になりました。
お宝カメラ
もともとカメラはペンタックス党だったのですが、サウジアラビア時代に店頭で見つけたLXがどうしても欲しくなり、迷った末に購入しました。
本当は腕が悪いのに、「高いカメラだったらもっと良い写真が撮れるはず」という思いこみがあったんですね。
でも、写真の出来映えはそれまでのスーパーAとあんまり変わりませんでした。それはそうでしょう。
でもこうなると、「きっと高いレンズなら」という妄想の広がりを防ぐ手だてはありません。
こうやって、結局カメラ屋でたくさんお金を使うことになりました。まさに素人が陥る悪いパターン。
しかし、当時のサウジのカメラ市場はまだずいぶん小さくて、リヤドでペンタックスの一眼レフを扱っていたのは1軒のみでした。
そしてこの時はすでにオートフォーカスレンズが主流になりつつあり、ペンタックスのレンズも、当時の最新型AFタイプか、あるいは前から売れ残っている旧型レンズしかありませんでした。
LXはその見た目に惚れたところが大きいので、これにAFレンズをつけると、どうも格好が悪い。
見た目より性能をとるなら問題ありませんが (AFは効きませんがコーティングとか光学性能が高い)、どちらかというと写真に叙情性を求めていた自分としては、「持つ喜び」、言い換えるなら「見せびらかす喜び」を重視した結果、旧型レンズを買いあさることになりました。
さらに、写真に何らかの精神性を見いだしたい自分としては、「写真は魂で撮る」と意気込み、ズームレンズをさげすみ単焦点レンズを礼賛、「画角は自分の足でカバー」などと鼻息の荒いことを考えていました。
その結果、買い集めたレンズは 24mm、28mm、35mm、40mm、50mm、50mmマクロ、135mm と今から思えば信じられないくらい小刻みなラインナップ。
これらに加えて、念のためもともと持っていたズームレンズ 35~70mm、70~210mmもあわせてカメラバッグに詰め込み、週末のたびに砂漠に出かけて行ったわけですから、我ながらご苦労なことです。
実は、ある時サウジから海外旅行に行くにあたって、さすがにこれだけのレンズは持って行けないと、断腸の思い (?) でズームレンズを1本買い足しました。
「旅行だからフットワークを軽くしないと」なんて自分に言い聞かせたりして、まあ単に新しいレンズを買う口実が欲しかっただけですが。
しかしこの 28~135mm F4 というレンズ、とにかく重い、しかもかさばる。フットワークがにぶることこの上なしでした。
でも「写真を撮っているんだ」という実感は、心身共に折り紙付きでした。思えばあの頃は若かった。
次の写真は、サウジで買ったLX、50mm F1.2 (旧型)、M40mm F2.8、28mm F2 (旧型)。
サウジのすごいところは、当時、日本ではとっくに生産中止になっていたこれらの旧型レンズが、未使用の新品で売られていたことです。特に 40mm パンケーキレンズは人気が再燃していた頃なので、10本くらい買って日本で転売しようかと考えたくらいです。
次の写真は、同じ店で買ったコンパクトカメラ。一部で評価が高かったオリンパス 35RC (ZUIKO 42mm F2.8) が、1995年に新品で買えたのは、今となっては奇跡かもしれません。
さすがにカラーネガでの色再現性はいまひとつでしたが、モノクロなら、LXの写真と遜色ないシャープさでした。
MIRAGE 35EE は店主に「頼むから買ってくれ」と言われ、オリンパスと抱き合わせで買いました。これも新品。フィルム1本撮りましたが、ややシャープさに欠けました。
そして次の写真、インターネットで見つけたものですが、実はこの「黄金のLX」、サウジでも売っていました。確か値段は24,000リヤル (当時の換算で80万円弱)。
「プリンスが買うはずだったのにドタキャンされた、助けてくれ」みたいな感じで、店に行くたび買え買えとしつこく言われましたが、さすがにこれは丁重にお断りしました。
あとは、ミノルタ CLE とレンズセットが1996年当時に新品で売っていました。これはけっこう食指が動いたんですが、予算の関係もあって断念。16万円くらいだったかな。
実はこの前に CONTAX T2 を買って、その描写力に驚くと同時にオートフォーカスの楽ちんさにあらためて感動していたんです。
この状況で今さらレンジファインダーカメラでもないかと冷静に判断しました。やはりカメラは使ってこそのもの。飾って眺めているだけではカメラがかわいそうです。
なんてことを言っておきながら、当時買った銀塩カメラは今ではまったく使うことがありません。
何を撮るにもデジタルカメラのみです。レンズがかびる前に、まとめて手放した方が世の中のためになるのだろうか。
---(過去記事ここまで)---
少なくとも、これ以上カメラは増やしくたくないと、一応は強く思っています。買うんだったら、あるものを処分してから。
カメラもそうですが、日本の家には、海外から買ってきたお土産やら絨毯やら書籍やら、日の目を見ないものが大量にあります。
そろそろ身軽になっていかないとなあ。断捨離、自分の性格的にとても難しいのだけれど、いつかはやらなければ。。