海外赴任して最初の難関はアパート探しです。ここで快適な家に巡り合うことができれば、その後の生活がぐんと楽になります。外でいろいろストレスを抱えても、帰宅すればホッと一息つけるわけです。
けれども、着任早々は仕事の引き継ぎや職場環境への順応などあれこれ気をつかうことが多く、自分のことはつい後回しにしたりおろそかにしがち。一方でホテルは早く出たいということで、自身ふり返ってみても、100%納得ずくで家を決められたことはあまりなかったような気がします。
ウズベキスタンの前任地バンコクのアパートは、幸運にも最初のアパート巡りでいい物件に出会いました。建物が新しく、家具がシンプルデザインで、広すぎず狭すぎず、そして何より駅近というのが最高でした。物件そのものはとても気に入って、最初からずっと同じところに4年間住み続けました。
ただ、ちょっと壁が薄くて、隣の部屋のファミリーの音がけっこう聞こえるのは後で気づいたストレスポイントです。4年の間に3回住人が変わりましたが、いつも小さなお子さん連れ (の日本人) で、朝も夜も子供がよく泣いていました。
子供の泣き声は気にならないのですが、毎回お父さんお母さんの叱り方が下手くそで、「ごめんなさいは!?ごめんなさいは!?」とただただ怒鳴り続けるその声は (本当に20回連続とか)、ほとほと嫌になりました。
3回とも家族が違うはずなのですが、意外と世の中のお父さんお母さんは叱り方がステレオタイプなんだなと思ったり。ていうかあんなに知恵のない叱り方をする人たちが未だにいることにショックを受けました。
ある日、隣人が朝から子供の誕生日パーティーをやって、何家族かどかどか押しかけ、土曜の朝7時過ぎに大きなハッピーバースデーの歌で起こされたこともありました。さすがに耐えられず、朝ご飯を食べにそそくさと外出したことを思い出します。(やっと吐き出すことができて良かった・・・)
それはさておき、ウズベキスタンです。首都タシケントの物件はどんなものだろうと不安を持っていましたが、日曜日から不動産屋に案内され、バリエーションに富んだ物件をいくつも見せてもらい、軽く驚いています。
9つ見て、とりあえず3つ良さそうなところがありました。ただ、3つとも一長一短。完璧な物件は今のところありません。でも、ここらで手を打とうと考えています。ホテル暮らしも短いに越したことはないし。 ま、結局いつもの調子ですね。
■候補① オイベック駅近く
駅近 (5分)、周囲にレストランやお店多数、通勤は電車2本乗り継ぎ (40分)、建物はやや古め、内装はやや古めかしい (床がギシギシ)、1人には広すぎるかも
■候補② アライバザール裏手
徒歩通勤可能 (1.4km)、お店もまあまあある、駅まで1km (自分的には遠い)、建物は新しい、内装はモダンで日本人好み、広さもほどほど、大家さん英語上手
■候補③ ミノール駅正面
駅近 (3分)、徒歩通勤可能 (1.5km)、お店もまあまあある、建物は古い、内装はレトロモダンで古いロシアのSF調、狭いけれど間取りに工夫あり、大家さんたぶん英語不可、19階建ての9階、エレベーターに不安あり
理想は、①の立地で建物が②くらいちゃんとしていること。家としては②がベストだけれど、徒歩通勤もそこまでマストではないし (どうせ夏は暑くて歩けないだろうし)、生活を考えたらやはり①なのかなと。理想の物件も探し続ければあるかもしれませんが、粘る価値がありそうか一晩だけ悩もう。
個人的趣味だけで言えば③がハートにズキュンときました。もともと日曜日の朝にこの建物の前を歩いていて、「うわ、カッコイイ!」と思わず写真を撮っていたからです。まさか人が住んでいる (というか外国人向けの) アパートだったとは。
③は本当にSF世界に迷い込んだような面白い内装でした。でもまあ現実的に考えて建物が古すぎるし停電もたまにあるそうなので、9階まで階段で上がるのは厳しいなと。というのも、さっきホテルに帰ってきたらたまたまこのエリアが停電して、6階の部屋まで階段で上がったのがえらくしんどかったのです。
イヤでもマジでカッコイイな (コレ⬇が③です)