ケネス・ブラナー監督の「ナイル殺人事件」を観てきました。原作小説の結末を知っていたので、ストーリーを楽しむというよりも、むしろナイルの風景を見たくて映画館に行ったようなものですが。
ナイルの岸辺とアブシンベル神殿の映像は悪くなかったです。画的にはとてもきれい。いや、でも "埃国" エジプトにしてはちょっときれいすぎました。神殿の像もなんとなく顔に違和感があったし (※1)、空気感がエジプトのそれとはやはりどこか違ったなと。
(※1:自分が見たのは西暦2000年の神殿、映画は小説が発表された1937年当時の、移転前かつ風化が進む前の像を再現しているのかもしれません)
映画を観終わった後あらためて調べてみたら、撮影はモロッコで行われたんだそうです。ということは神殿も船も、そしてナイル川そのものも、セットかCGということなんですね。残念ですが、このご時世ではいろいろ制約もありますから、仕方ないのかもしれません。
1978年版の映画は実際に現地で撮られたものだそうです。YouTubeで当時のトレーラーや断片的な本編映像を観てみると、やはり "本物" だなと思います。その映像はまさに自分が現地で見た風景そのものでした。手間ひまかけて現地に行って、実際にカメラで撮影するリアリティに勝るものはないということなんでしょうね。
* * *
過去記事「エジプトの観光・娯楽」でアスワンについては少し書いていましたが、そこから飛んだアブシンベル神殿の写真もあらためて。
■アスワン
■アブシンベル神殿
■アスワンのスーク (市場)