A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

二郎系ラーメン in バンコク(その1)

去年の夏、初めてラーメン二郎 (品川店) の暖簾をくぐり、その強烈な個性と孤高の味わいにいたく感激した二郎ビギナーです。ここバンコクにもいくつか二郎系ラーメンを出すお店があって、2018年の赴任当初から一度食べてみたかったのですが、まずはオリジンである日本のラーメン二郎を食べなければ始まらないと、これまでずっと我慢してきました。そして、年の瀬になってようやくバンコク二郎系巡りに着手。

まずはスクンビットの3店舗でいただきました。以下あれこれ書きましたが、自分の知識のベースは品川店の一杯のみという貧弱さ。品川店は二郎マニアのランキングにもあまり顔を出さないし、日本の二郎もお店によってそれぞれ特徴があるようなので、果たして二郎系ラーメンに正解があるのかどうかもわかりませんが、あくまで個人の感想ということで。

麺屋 NARUTO(Soi 53)

入店してまずレジで注文し、支払いを済ませてから着席します。「二郎らーめん」は麺の量や茹で方などを指定する記入シートがあります。今回は野菜のみ大盛り、あとは普通にしました。

スープはほどよい醤油感でちょうどいい塩気、背脂は入っているもののスープの表面に油膜が張っているほどではないため、日本のラーメン二郎にくらべたらマイルド。縮れ太麺はもっちりした食感で口いっぱいに頬張るのが楽しいです。

野菜 (もやし) は食べやすく、味玉は薄めの味付けですが黄身がしっかり半熟で丁寧に作っているなと。赤身の分厚いチャーシューはよく煮込まれていて噛めばホロッとくずれますが、しっかりしたお肉感を感じました。

満足感は十分ありつつも、全体的にライトでマイルドな一杯。ビジュアルもいいです。二郎ビギナーの自分には「個人的にはこれが正解かも」と思わせる美味しさがありました。スープも気づけばどんどん飲んでいました。なんとか途中で手を止めましたが。

食べ終わった後、次はよりラーメン二郎に近づけるべく「麺かため、味からめ」にしようなどと考えてしまいましたが、それだけ、すぐまた次が食べたくなる一杯でした。量が少ないわけではないんですけどね。300バーツ/1020円。最寄りBTSトンロー駅 (550m)。

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高木 TAKAKI(Soi 55/トンロー通り)

「井上式豚ラーメン」は麺の量や茹で方などを指定する記入シートがあります。今回は野菜のみ大盛り、あとは普通にしました。野菜 (もやしとキャベツ少々) の高さがだいぶあって、スープも丼の縁まで入っています。まずはこのビジュアルに軽く武者震い。受け皿に乗って運ばれてきましたが、店員さんが丼を置くあと一歩のところでスープが受け皿にチャパー。

それでも麺を掘り起こそうとするとスープが丼からこぼれてしまうので、まずは野菜からスタート。スープの醤油感はNARUTOより濃い目、品川より薄め。背脂もたくさん入っていますが、スープ表面には油膜もけっこうしっかり。なので野菜だけ頬張ってもしっかり美味しいです。まるで野菜炒めを食べているよう。

麺の茹で方は普通を指定しましたが、NARUTOよりは固めで個人的にはこれくらいが好み。卵は普通のゆで卵で、これは若干もの足りなかった。味付きうずらの卵 (60バーツ) を追加する人もきっと多いことでしょう。分厚いシャーシューは脂身もあって、箸で持ち上げると自重で崩れてしまうほどトロトロ。とても美味しいのですが、二郎のしっかりしたお肉感とはまた違う味わいですね。どちらも好きですが。

値段も3店の中では一番高いのですが (税サ込350バーツ/1190円)、ボリューム感とコッテリ感、満足感と満腹感では他店の追随を許さない、圧倒的なパワーがありました。スープは最後に2口飲んですぐに手が止まってしまいましたし、お店を出てからも半日以上お腹の中に二郎の気配を感じ続けました。最寄りBTSトンロー駅 (1.9km)。

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内田家(Soi 39)

「二郎らーめん」を頼んだところ、店員さんに「野菜マシ?」と聞かれ、「ハイ」とひとこと返答。見た目もきれいな一杯が届きました。野菜 (もやし) がかなり多いので、まずは野菜から。NARUTOと同じくスープに油膜が張るほどギトギトではなく、本家にくらべたら上品な味わいのスープなので、もやしを食べている時の味気なさが少し印象に残ってしまいました。

麺の茹で方はTAKAKIよりもほんの少し固めで、さらに本家に近いのかなと。もっとも、他店でも固めの茹で加減を頼めばいいだけなのですが。スープは脂感もありつつ、キリッとした醤油の存在感から、比較的飲みやすい上品な味わいを感じました。チャーシューは薄切りなので二郎感はありませんが、これはこれで完成度の高いものです。バンコクの家系ラーメンで一番のお店と言われるだけあります。

値段は3店の中では一番安いです (250バーツ/850円)。でも煮玉子なし。最初に聞いてくれたら煮玉子追加したのにな。満足感は十分なものがありましたが、今回3番目に食べたこともあって、感動は薄かったかもしれません (だんだん二郎慣れしてきたので)。最寄りBTSプロンポン駅 (1.6km)。

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この3杯にあえて順位をつけるなら、世間的にはTAKAKIが1位かと思いますが、個人的にはまた食べるならNARUTOを選びたいなと。TAKAKIはパンチが強すぎて、自分には年イチで十分。TAKAKIには伝家の宝刀 "担々麺" もありますし。内田家も美味しいのですが、たぶん素直に家系ラーメンを食べた方が幸せになれそうです。

このシリーズ、その2はいつ頃になるかなあ。年明け1週間でタイは新型コロナ第5波の様相だし、こうなるとレストランもいつ閉まるか (テイクアウトオンリーになるか) わからないし、それにもうしばらく二郎系はいいかなと思ったりもしています。コッテリはもうお腹いっぱいで。。毘沙門、のじ屋ゆうし、大勝軒など、行きたいお店はあるんですけどね。