A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

Phobia (4bia)(タイ映画)

Phobia (4bia)」は2008年のタイのオムニバスホラー映画です。テイストの異なる4つの物語が、実はそれぞれつながりがあるなど、ヒネリを効かせた設定も (クスリとなるくらいですが)。タイではヒットし、続編「Phobia 2」(→コチラ) も作られました。

#1. Loneliness (孤独)

乗っていたタクシーが横転し足を骨折したピンは全治3ヶ月、アパートに閉じこもる生活を送っていました。ボーイフレドのプアックもチェンマイに出かけてしまい、孤独を感じていたピン。そんなピンの携帯電話に、ある夜、見知らぬ番号からメッセージが届きました。彼もまた孤独なのだと言います。最初は彼のメッセージを楽しみにしていたピンでしたが、自分をずっと監視しているような物言いに、だんだん恐怖を感じるように。

そしてある夜、ついにピンのもとにその男が。恐怖に駆られたピンは高層階の窓から落下。道路に叩きつけられ、目を見開いたまま死んだピンの瞳に写ったものは、彼女がふった元カレのトンを乗せた霊柩車でした。トンは失恋を苦に、道路に飛び出しタクシーに轢かれ亡くなったのです。その事故でタクシーは横転、乗っていたのがピンでした。【トン:僕はソフィア妃と話せるんだ】

#2. Deadly Charm (死の呪い)

クラスの目立たない生徒ンギッドのせいで、薬物摂取を学校に知られてしまった不良グループ (男子4人、女子2人)。ンギッドはグループから手酷いリンチを受け、深夜の高速道路に捨てられてしまいました。日付は変わり、たまり場で賭けトランプをしていた不良グループのもとに、思いつめたような表情のンギッドが現れました。しかしまたも殴られ手にしていた本を落とすンギッド。

その本を拾い上げページをめくったヨー (女子) が、悲鳴とともに倒れ込むと、壁から露出していた太い鉄筋がヨーの首に突き刺さりました。目から血を流して高笑いするンギッド。本の中身を見るたびに、次々と悲惨な死を迎える彼ら。最後に残ったのは、彼らの中にあってただ一人心の優しいピンク (女子) でした。保護された警察署の一室で、ピンクにこの本を読めと迫る亡霊たち。ピンクが選んだのは、自分の眼球をえぐり出し、本を読めないようにすることでした。【目を見開いたまま死んだ人間 (第1話のピン) の写真を使った黒魔術】

#3. The Man in the Middle (真ん中に寝た奴は死ぬ)

人里離れたチェンマイの山奥に、キャンプとラフティングを楽しむためやって来た悪友4人組 (エー、テル、シン、プアック)。夜、テントの中で怪談話に花を咲かせると、寝る前にエーが「自分が死んだらみんなのところにもどって来るよ」と言いました。翌日、ボートが転覆し、急流に投げ出される4人。3人はなんとか岸にたどり着きましたが、エーが行方不明になってしまいました。その夜遅く、エーはテントにもどって来たものの、どこか様子がおかしい。いったい彼は生きているのか死んでいるのか、疑心暗鬼になる3人。ドタバタの末、彼らが最後に目にしたものは、川に浮かぶ4つの死体でした。【1人はピンの彼氏、1人の姉はフライトアテンダント】

#4. Flight 224 (フライト224便)

会社からの電話で起こされたフライトアテンダントのピム。去年、新婚旅行でプーケットに行ったバーニスタン公国のソフィア妃から、また同じフライト、同じクルーでプーケットに行きたいという依頼があったのです。ただし今回アルバート王子はおらず、ソフィア妃のみ。王子夫妻には最近不仲の噂も流れていました。

当日、ピムが空港に行くと、一緒に乗る予定だった同僚のトゥイが急遽行けなくなったと聞かされました (弟が昨晩チェンマイの川で溺死)。テイクオフの後、ソフィア妃にサービスを始めるピム。妃の指には、ピムと同じ指輪がありました。実はピム、アルバート王子とはプーケット旅行の後、こっそり密会する仲になっていたのです (証拠写真あり)。

その後、ピムの不注意からアレルギーのエビを口にしてしまったソフィア妃は、その晩プーケットのホテルで亡くなってしまいました。すぐに遺体を祖国に返すことになり、ピムは客席に置かれた遺体とともにフライトに搭乗、想像を絶する一夜を過ごすことになるのでした。

劇中、思いの外気の強い (性格の悪い) 一面が明かされるピム (コーヒーを◯◯でかき混ぜるとか)。エビの件も意図的だったかもしれません (ソフィア妃も負けないくらい性格悪そうでしたが)。最後は恐怖から「二度とこんなこと (不倫) はしません」と泣き叫ぶピムでした。

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