A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

タイのアメリカンコーヒーに関する極私的つぶやき

自分がコーヒーを飲み始めたのは中東時代。カタールとサウジアラビアには独特のコーヒー "ガホワ" (カルダモンのコーヒー) もありましたが、普段の生活ではトルココーヒーを飲んでいました。砂糖がたっぷり入った、濃くて甘いコーヒー。とくにヨルダンが美味しかったです。

次の赴任地エチオピアは、言わずと知れたコーヒーの古王国。自分はここでコーヒーに対する嗜好が決定されました。エチオピア豆は深煎りしてもまるでレモンのようなコクのある酸味が特徴のフルボディのコーヒー。濃くて酸っぱい、心底美味しいと思えるコーヒーを毎日のように飲んでいました。

次の大洋州 (トンガ、フィジー) では、ブラックコーヒーといえば "ロングブラック" でした。簡単にいえばエスプレッソのお湯割り。もともとの味が濃いので、ロングブラックにしても苦味はけっこうあります。でも深煎り豆なので酸味はほぼなし。この点ちょっと残念でした。

タイのひとつ前にいたインドネシアは、島ごとに豆の種類が豊富なので、マンデリンやトラジャコーヒー、アチェガヨ、ジャワロブスタ、さらにコピルアックまで、いろんなコーヒーを気分によって飲み分けていましたが、最後はブルーバタックが一番のお気に入りに。コクのある美味しさに夢中でした。

そしてタイ。実はタイはアジアの中でも有数のコーヒー豆生産国で、バンコクにもいたるところにカフェがあります。ブラックコーヒーがたいてい "アメリカーノ" しかないので、いつもそれを飲んでいますが、味はカフェによって千差万別。

というか、そもそもアメリカーノと言いつつ、実際にはいわゆる "アメリカンコーヒー" を出しているカフェも多いです。アメリカーノはロングブラックと同じで、深煎り豆で濃く淹れたコーヒーをお湯で割るのに対し、アメリカンは浅煎りの豆をお湯多めで淹れるコーヒー (日本で主流だそう)。

コーヒーは濃くて苦味も酸味もある香り高い飲み物と考えていた自分は、タイに来た当初、アメリカーノを頼んで香りもコクもない酸っぱいお湯が出てきたときは、ずいぶん戸惑ったものです。コーヒーなのにあまりのパンチの無さにがっかりしました。

未だにアメリカンコーヒーの味にはつい違和感を感じてしまいますが、今はそういうものもあると知ったので、アメリカーノを頼んでアメリカンが出てきても、腹が立つことはありません。ああなるほどと思うだけ。飲みつければそう悪くもないし。

ということで、最近行ったカフェの "アメリカーノ" 寸評を (メニュー上はみんなアメリカーノ)。あ、個人の感想です!

Kitsune@EmQuartier

苦味:弱
酸味:弱
香り:弱
130バーツ/455円。アメリカンコーヒー。香りも味もかなり薄い。酸っぱいお湯といった印象。

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Roast@EmQuartier

苦味:弱
酸味:強
香り:強
106バーツ/370円。アメリカンコーヒー。Kitsuneよりは濃いめで酸味が強い。香りはまあまあ。

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%Arabica@Icon Siam

苦味:弱
酸味:弱
香り:強
140バーツ/490円。アメリカンコーヒー。香りが強い。尖ったところがなくおだやかでまろやか。

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Amazon@Ekkamai

苦味:強
酸味:弱
香り:弱
60バーツ/210円。ちゃんとアメリカーノ。コクが弱く苦いお湯。上記とくらべたら味の方向性としては自分好みだがわざわざ飲みに来るほどでもない。(と言いつつ散歩の途中で休憩したい時に何度も利用したので結局カフェアマゾンで一番飲んでいるかも)

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