「London Sweeties」は2019年のタイのロマンチックコメディ映画です。英語がまったくしゃべれない3人 (ポン、ボー、ジュード) がそれぞれの事情からロンドンに行ってドタバタをくり広げ、最後はなんだかんだそれぞれいい感じになって終わる、極上のハッピームービー。
ポン (プロン/Pron) は姉の結婚式のためロンドンに呼ばれますが、フィアンセのマイケルから英語で話しかけられるのが怖くて逃げ回ってばかり。ボーやジュードと一緒に通う英会話スクールでは、フランス語しかしゃべらないトゥアンに一目惚れされ、こちらもかなり迷惑しています。
ボーはロンドン留学中の恋人フォーのもとを訪れますが、ルームシェアしている韓国人留学生ジュンオンとの仲を疑いケンカ別れしてしまいました。実はジュンオンはゲイなのでボーの勘違いでしたが、混乱したボーはフォーの説明に聞く耳を持ちませんでした。
ジュードは白人女性と寝たい一心で友人と賭けまでしてロンドンに来ましたが、バイト先で目をつけたケイティーからはとことん嫌われる始末。タイ人マネージャーからも厳重注意を受けましたが、謝罪をしようにも英語が出てきません。
こんな3人がポンの姉ペンの家に入り浸っていると、当然マイケルが訪ねてくるのですが、言葉のコミュニケーションを完全拒否する3人に、越えられない異文化の壁を感じたマイケルは、婚約破棄を言い出してしまいました。
ポンは責任を感じ、なんとか二人を仲直りさせようと努力しますが、結局、二人の仲は出会った時と同じく、運命の導きによって奇跡的に修復されたのでした。英語のスピーチと英語の歌を必死に練習したポンは、式の当日、あれこれ間違えながらも堂々と披露し喝采を浴びました。
最初はトゥアンから逃げ回っていたポンでしたが、ある時、トゥアンが聴いている音楽をイヤホンで聴かされた時、言葉の意味はわからないのに、心に訴えかけてくるような不思議な感情が湧きました。
インターン先の上司ポップがわざわざポンを訪ねてやって来ると、一度は一緒にタイに戻ろうとしたポンでしたが、空港に向かう車中でトゥアンと聴いたあの音楽を中断され (イヤホンを引き抜かれ)、ポップが強引にタイ語のラブソングを聴かせてきたことから、ポンの中では想いが固まりました。
最後、ポンは再びトゥアンのもとを訪れ路上で熱唱 (ジェイソン・ムラーズの "I'm Yours")、ボーはすれ違いで帰国してしまったフォーを追いかけ、ジュードはケイティーとなぜか仲良しに。それぞれ多少無理矢理感はあるものの、やっぱりハッピーエンドは気持ちがいい。
何よりポン (Maylada Susri) がとびきりキュートでした。仕草や表情が大げさでオッチョコチョイでいつもジタバタしてばかり。こんな挙動不審者、現実世界ではありえませんが (本当にいたらかなりイタい・・)、ラブコメ映画なのでやりすぎくらいで丁度よかったなと。
ただしジュード、あれはストーカーだしほぼ逮捕案件かと。彼のパートだけはもうちょっと何とかならなかったのかな。。