A Dog's World 

~海外で暮らす・日々の記録・旅の記憶~   

15+ Coming of Age(タイ映画)

「15+ Coming of Age」は2016年のタイの学園コメディ映画です。とくに前半は良い意味であまりにもバカバカしく、ついつい笑ってしまうので、ストーリーあれこれよりは、「あはは、くだらねーw」とツッコミながら観るのが正しい観方かと。とにかくお色気 (パンチラ中心) にかける熱量がすごい作品。

チャラッラート (主人公)、オブー、オーヨンはいつも一緒にいる3バカトリオで、とくにオブーとオーヨンは助平全開でエッチなことばかり考えています。内気なチャラッラートは困惑しながらも必ず話に乗せられてしまい、その結果痛い目を見るのはいつも彼。

スダラット (ヒロイン) は勉強も素行もパーフェクトなクラスメートで、チャラッラートとは家が隣同士の幼馴染。勉強一筋で堅物のスダラットに科学コンペで競り勝つため、彼女の計画書を盗むことと、彼女を誘惑するよう企む3バカトリオ。

中盤まではおバカ全開で大変楽しい作品でした。しかし幼馴染の二人の距離が縮まったところから、いきなりの初体験 (映像なし) を経て、スダラットの妊娠が発覚したあたりから話は急にシリアスに。唐突すぎて、きっとドッキリかもしくは想像妊娠だなと思っていたら、これが本当でした。

そもそもチャラッラートは緊張しすぎて初体験の記憶がまったくないし、スダラットもシーツを見て「血がついていないわ、本当にちゃんと終えたのかしら」と疑う始末。その後チャラッラートはスダラットの計画書を盗撮するのですが、彼女にバレてしまい関係は最悪に。

スダラットは学校に来なくなり、両家の家族を巻き込んでシビアな展開になりますが、最後はチャラッラートから子供を生んでくれと頼まれ、スダラットもそれを受け入れました。めでたしめでたし・・・なのか? 彼の告白がまたいまいちピンときません。

チャラッラートはスダラットに科学コンペ (30歳の自分の発明品というテーマ) の計画書ができたと渡します。しかし開いてみるとそれは白紙でした。曰く、自分の発明品はいま君のお腹の中にある (まだ形がないので何も描けない)、自分が30歳になる時、生まれる子供は今の自分達と同じ15歳になっている、30歳の自分の発明品は15歳の子供だ、とのこと。(ちょっと何言ってるか分からない・・・)

母親にどうするのかたずねられたスダラットは、自分の発明品は壊せないと言いました。つまり生むと。いやでもこれ、チャラッラート、生んでくれとは (暗に) 言いましたが、責任を取るとも結婚するとも言っていません。そもそも15歳の彼に責任なんか (とくに経済的に) とれるわけがありません。

スダラットもこれ以上学業を伸ばすのは難しいでしょう。将来の選択肢は確実に狭まりました。十代の妊娠はいつの時代も社会問題になっていますが、そのあたりに切り込んだつもりなのでしょうか。ただの作り話とはいえ、ちょっと後味が悪かったなあ。前半のトーンで最後まで突っ走ればよかったのに。

まあラストシーンはまたパンチラなんですけどね。監督どんだけパンチラが好きなんだ。。

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