パンファーブリッジの船着場を降りて表通りに出るとすぐ目に飛び込んでくるのが、ワット・ラチャナダーのパゴダ(仏塔:ストゥーパ)、ロハ・プラサートです。ロハ=金属、プラサート=城。欧米では ”Metal Castle” の名でも知られているようです。
37本の尖塔をもち高さ36メートルとそびえ立つ外観は、見た目こそド派手ですが、意外と内部はマニアックな作り。1階は多少展示スペースがあるものの、2階から6階まで部屋という空間はなく、正方形のフロアに碁盤の目のようにただ細い廊下があって、さながら迷路のようです。ほの暗い廊下で立ち止まり壁に掲示された仏教の教え(タイ語・英語)を読んでいると、フッと瞑想の世界に引きずり込まれるような感覚に陥ります。
フロアの中心に据えられた螺旋階段で最上階に上ると、360度パノラマビューを堪能できます。東側遠方には金ピカのプーカオトン(黄金の丘/ワット・サケット)が見えますが、ロハ・プラサートともども、タイのお寺は金色が良く似合いますね。
ワット・ポーや王宮からもそれほど遠くないし、こんなに見栄えが良くて内部も独創的で、さらに英語の掲示もたくさんあるのに、なぜか観光客はかなり少なめ。どこかお寺で一息ついて、あれこれ思いを巡らせたいのであれば、ここは本当におすすめです。
ロハ・プラサートの手前、パンファーブリッジの横にはマハーカーン砦が。長い城壁が続きます。